Grand Funk - Caught In The Act



「We're an American Band」、そう自称して実際にアメリカンハードロックの火を灯し続けたバンド、グランド・ファンク。とにかく誇張された宣伝文句が多く、それはアメリカでも日本でも彼等のために打ち出された戦略のひとつで、それが故に今でも神話が残っているのだろう。そもそもアメリカンハードロックと書いている時点でその神話が残っている証拠だ。
グランドファンクというバンド、鍵盤奏者が入る前はグランド・ファンク・レイルロードと名乗っており、最後の最後はまたグランド・ファンク・レイルロードとしてアルバムをリリースしているが、その間はグランド・ファンクというバンド名になっていて、実はその時期が一番熱かった頃。で、昔からなんでこんなにアルバムがいっぱい出ているんだろう?って疑問に思ってた。だからで集めて聴かなかったってのはあるんで、せっかくだからちょこちょこって調べてみたら、何とまぁ、驚くことに1969年にアルバムデビューして70年に三枚71年に二枚以降毎年アルバムをリリースしていて、75年76年はまた二枚ずつリリースしている…。なるほど、ワケが分からないはずだ。短期間にここぞとばかりにアルバムを投下し続けていたワケだが、それで名前が売れまくったって感じかな。凄いわ。
で、もちろん全部聴いてないけど、やっぱり1971年豪雨の後楽園球場での来日公演という強烈なインパクトがあったため、やっぱりライブ盤だったら凄いんだろうなぁ、と期待して1975年リリースの「Caught In The Act」という2枚組ライブアルバムを入手して聴いたのが最初。
「凄ぇ…。」
うん、ハードロックバンドって思ってたけど今聴き直してみると結構南部っぽいところもあったり、しっかりとファンク調のリズム感覚を持っていたり、もちろん英国的な感覚もどこかに持ち合わせている感じで単純にアメリカンロックバンドっていうのではなかった。ま、そりゃそうだろうけどさ。この時点で今と同じアメリカンロックだったら怖いもんな。でさ、やっぱねぇ、ベタだけど「Heartbreaker」のネチっこさが好きでねぇ。もちろん「We're An American Band」も定番曲として良いけど。そうそう、それでこのライブって「The Locomotion」ももちろんやってて気持ち良い。それよりもライブの最後に演奏されている「Gimmie Shelter」が良くって、ストーンズのとはちょっと違うけど、結構暗っぽく熱くプレイされていてかなり良い。全体的に熱いライブをそのまま録音できている正にグランドファンクのライブはこうなんだ、って云っている感じのライブ盤。もちろん豪雨の後楽園を体験した人達には敵わないんだが、こうして疑似体験出来るライブ盤ってのはやっぱロックの真骨頂。
そういえば、76年の最後のスタジオアルバム「Good Singin', Good Playin'」ってザッパがプロデュースしてるんだね。その前はトッド・ラングレンもやってたりしてその筋には結構恵まれた環境だったんだろう。うん、その辺知らなかったのでまたちょっと興味が出てきた。
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