John Lee Hooker - The Best Of Friends

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John Lee Hooker - The Best Of Friends (1998)
The Best Of Friends

 昔は売れたんだがなぁ…ってブルースメン達は60年代以降ポップスの台頭と共に仕事を失くしていく、そして忘れられた人達になっていたところを英国のロック小僧達に発掘されて教祖として、ロックの父としてシーンに復帰してきた。でもそこから外れていたブルースメンはそんなに陽の目を浴びることもなく相変わらずの下積み生活のまま。ところが今度はレーベルが肩入れして発掘作業をすることで何人もの伝説的なブルースメンがシーンに戻ってきてそのブルースプレイを見せてくれたのはとてもありがたいお話。そしてブルースは今でももちろんメジャーな音じゃないけど根付いたサウンドとして脈々と続いているのだな。

 1998年にリリースされたJohn Lee Hookerの会心の作品「The Best Of Friends」。90年代後期にはってあのJohn Lee Hookerですら現役復帰、そしてそれを喜ぶかのように即座にロック界のブルース好きな連中が寄って集ってアルバムのサポートに名を連ねて売上に貢献するという事が実現した一枚。その手のことをやらせたら常に名前が出て来るクラプトンを筆頭にライ・クーダーやヴァン・モリソン、サンタナ、ジミー・ヴォーンやボニー・レイット、ロバート・クレイ、新しいところでベン・ハーパーなど錚々たる面々がアルバムに参加してジョン・リーの無骨なサウンドに華を添えている。ジャム曲はもちろんカバー曲ばかりで、皆が慣れたものという感じでセッションしているが、面白いのは大本のサウンドが相変わらずのジョン・リー節で、そこでのギター参戦みたいになってるから単なるギタリストという位置での参加が多いってことだ。これがまたこの武骨な音の中に入ると目立たない人は目立たないもんなんだよなぁ、と。繊細なのは全部埋もれちゃうね。荒ったいのは同調するけどさ、そんなのが面白くて上手いだけでもダメで、案外ジミー・ヴォーンなんかが一番ばっちりハマってたりする。レイ・ヴォーンでもいたらなぁ〜と想像しちゃうね。

 これ、セールスはどうだったんだろ?当時チラリとそんなことがあったのかな、っていうレベルでしか知ってなくって、聞いてなかったしさ。ジミー・ロジャースのは聞いてたけど、なんか色々と出てきてたんだよね、こういうジャムセッションみたいなブルースメン達のアルバムがさ。CDは何となく見かけた程度、やっぱりきちんと意識してないと聴かないもんだ。まぁ、それでもいつだって楽しめるようになったから良かった良かった。面白いモノを聞けたもんね。






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フレ
Posted byフレ

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デューク中島  
奇しくも 私はeveに ジョンリーフッカー

初期のベスト盤LPを夜 聴いてました。面白くないことが有って、王道の山下達郎 ♪さいでんなあ〜ほおでんなあ〜 の気分じゃなかったんで(笑)。60〜70年代は ホワイトブルースの連中のカバーで 再評価されたり キャンドヒートとの共演とかで 潤ってたけど、80年代以降は 不遇でしたね。亡くなる前に また復帰できて ブルースを歌えたから まあ 幸せな最期だったかもです。

2015/12/26 (Sat) 11:08 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>デューク中島さん

ブルースメンも結局最期までブルースメンですね。

2015/12/30 (Wed) 23:14 | EDIT | REPLY |   

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