Alice Cooper - Welcome To My Nightmare
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悪魔的なものから派生して独自の解釈でステージ演出やサウンド、イメージを構築したもう一人のアメリカのアーティストと云うことでアリス・クーパーという人がいる。日本ではそんなに人気ない部類に入ると思うけど、どうなんだろ?自分自身初期から4~5枚くらいしか聴いてないからあまりハマり込むアーティストじゃなかったんだろうけど、それでも中期くらいのは結構聴いた。
んなことで、ショックロックというサウンドジャンルを築き上げた時代のアルバムム「Welcome to My Nightmare」ってのを取り上げておこう。オリジナルリリースは1975年だから、まぁ、アメリカでキッスが出てきてああいうのが受け入れられるようになってきた時代。で、英国ではボウイを筆頭としたグラムロック勢が出てきて終焉を迎えた頃、一応アメリカでのグラムロックっつう見方もできるのがアリス・クーパーやチューブス。どっちかっつうと喜劇集団に近いのでグラムってのとは違うが。初期の頃からなんとなくショックホラー的な演出はあったものの、この「Welcome to My Nightmare」の辺りでそれは一気に開眼して、ステージにギロチンを持ち込んだりするパフォーマンスとの連動へと走る事となった。その辺って映像出てるのかな…?何かで一度見た記憶があって、すごくバカバカしかったのと、よくやるなぁと感心したのを覚えている。
音の方だは、これがアメリカの音楽にしてはよく出来てる。単純なものではなくってトータルコンセプト的に「悪夢」を表現しているのも分かるし、それらしい雰囲気の曲がきちんと作り込まれていて起承転結しているもん。最初知らないで聴いたら英国モノかと思ってしまうくらいの完成度を持っているってのは言い過ぎか。でも、それくらいしっかりしてるね。タイトル曲は些か控えめなスタートだけどしっかり「悪夢へようこそ」と囁きかけてくれるオープニング。3曲目には「The Black Widow」って生け贄の歌かなぁ…。そこからアコースティック的な恐怖へ展開していくという感じ。改めて聴くと全然ハードロックな音じゃない。アコースティック系が中心でアルバムを創り上げてて、歪んだギターは入ってるけど、割と控えめ。そのせいか「Years Ago」や「Steven」っつう静かながらアリス・クーパーの歌で持っていく曲が実に美しい世界に聞こえてくるし、実際美しい。でもそれは悪夢の中のオハナシっつう雰囲気がよく出てる。
まだまだ現役の人で、悪魔チックな印象で売っていたもののあまりそういうインパクトではないのは凄く正直な生活習慣のせいかもしれない。ステージ上とは裏腹な人らしい。とてもヘビと戯れている人とは思えないと聞いたことがある。
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