Alice Cooper - Goes to Hell

2 Comments
Alice Cooper - Goes to Hell (1976)
Goes to Hell

 昔はモノの本で気になるレコードジャケットを知ることが出来て、問題はどうやって手に入れるかだった。古いレコードはもちろん普通のレコード屋には置いてなくて、じゃ、どこ行けばあるんだ?ってなってさ、中古レコード屋漁りが始まるワケ。輸入盤を扱ってる所へ行くという手もあったけどTowerrecordみたいなのってまだ全然普及してなかったから、普通のレコード屋の一角の小さな輸入盤コーナーしかなくて、当然見つからない。中古でもなかなか見ないし、どこで買うんだよ、って思いながらレビューを読んでたりしたものだ。

 アリス・クーパーってのもその中のひとつで、これほど全然手に入らないってくらいに見かけることのなかったアルバムも無いんじゃないかってくらいに見なかった。タワーへ行くと普通にあったけど、そんなの後の話。エアロやキッスは普通に手に入ったけどアリス・クーパーは全然聴くのが遅れたもん。売れた系作品はともかくちょっとその前後だともう見なかったし。「Goes to Hell」もそんな中の一枚で、ジャケットインパクトあるし、面白そうに書かれてるから聴いてみたかったんだよねぇ。でも一番聞きたかった時には聴けなかった。おかげで後で聴いた時はそこまで思い入れることもなく聴いてしまったので、結果的にはそこそこのアルバムだけどよく出来てるなという印象。久々に聴いたけど、よく出来てるどころかかなり作り込まれててさすがのボブ・エズリン作と唸らされる一枚だった。ひとつの演劇を聞いているかのような錯覚に陥るくらいにドラマ仕立てが普通に流れてくる。よって、単調なアルバムであるはずもなく、ひとつひとつが念入りに作られてて、アレンジもしっかり出来ているアルバム。

 その分ロック的かと言う意味ではかなり不思議。ハードロックじゃないしショック・ロックってのは見てくれの話だし、やってる音はと言うと良質なポップロックで演劇チック、と言った所か。それでもアリス・クーパーというブランドだからロックになってしまうし、ジャケットのインパクトも強いけど、中身はかなりユニークで聴きやすい作品で、見事なアルバム。昔の書評でも名作と書かれてたりしたけど、なるほど、素晴らしくよく出来たアルバムだってことを再発見。やっぱり今でも活躍出来てるビッグネームは違うね。






関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
グラハムボネ太郎  
アリスはメタルじゃない

そもそもハードロックでもなかったというのは、私もそうおもいます。
ボブ エズリンと合作でオモチャ箱ロックを作ってたんですよね〜
『トラッシュ』からハードロックも一気に飛び越えてメタル的な、ゴッド的な位置づけに
でも、やっぱりアリスにはオモチャ箱ロックをやってほしい。
このアルバムも傑作です。バラードは泣けるし

2015/11/20 (Fri) 12:06 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>グラハムボネ太郎さん

いや、そりゃそうですよ。
ショックロック、という唯一無二ですからね(笑)。

2015/11/24 (Tue) 00:06 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply