Chevy - The Taker

テレビが大きくなって画質が細かくなったからだろうか、たまに映画を見ててもものすごく作り物っぽく見えてしまうことが多くなった。むしろ古ければ古い映画の方が作り込み感がなくって自然に生々しい感じに見えるのは単純に本当に作り込めてないからだろうね。技術が中途半端に向上してごまかしが出来るくらいになると当時の画面では誤魔化せてたのが、今じゃ如何にもって風に見えてしまうってことだ。だから映画に没頭しきれなくて楽しめないまま終わっちゃう、とか所詮作り物だしってことで見ちゃってる。音の世界もそういうのあるし、やっぱりライブでどんだけ出来るみたいなのが一番響くのはいつの時代も変わらないな。
Chevyってバンドの1980年作「The Taker」。英国のバンドで、位置づけとしてはNWOBHM的な波の中で出てきたようだけど、そんなに単純なモンでもなくて、その手のカタログにはあまり出て来ない。じゃ何だ?ってとこだけど聴いてみるとわかるようにWishbone Ash直系のメロディアス・ハード風なバンドという感じ。さらりと書いてるけど自分的には実はど真ん中のサウンドで、こういうバンド探してたんだよ〜って言いたいくらいには好きな音。哀愁漂うツインギターでのサウンド、歌メロにしてもやっぱり哀愁漂うメロディーだし、楽曲もそういう作りと展開を意識してて狙い通りに運んでくれるし、まるで文句なしのアルバム。こういうのがあるから止められないんだよねぇ、古いの漁りはさ。リアルタイムで知ってる人からしたら何言ってんだ?って事だろうけど、こういうのってなかなか探し切れないんだよ。売れてりゃ知ってるし、売れなくてもB級なら漁れるけど、こういうのって一番探せない。いや、見つけて良かった。
ジャケットはヒプノシス、ボーカルには幻のバンドStill Lifeのボーカリストのマーティン・キュアを配したバンドなので、実力派であるのは明らか。こうして聴いてるとその実力以上の楽曲ばかりで、売れたかどうか知らないが、かなりの傑作だと思ってる。何度聴いてても味が出て来るし、何と言うのか王道的な堂々としたサウンドを出してる。その辺がWishbone Ash的なのかもしれない。ギターだってツインでかなり速くて忙しいことをやっててまたカッコ良いしね、楽しめるバンドはまだまだありそうだ♪
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