Jimi Hendrix - Freedom: Atlanta Pop Festival

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Jimi Hendrix - Freedom: Atlanta Pop Festival
Freedom: Atlanta Pop Festival

 世間で騒ぎになるような事柄ってのは聞きかじりじゃなくてきちんと正しい知識を得てから自分で判断するほが賢明でね、何となくああいうことなのかとか勝手に解釈してると全然ホントの事からはかけ離れていることがあるし、メディアを鵜呑みにする必要はないし…、ってか左右されない方が良いね。なんでそういう解釈なんだ?って思うこと多数、きちんと説明解釈があってこそならともかく映像とキャッチフレーズだけ出されてもね、よくわからないでしょ。そんなことをヒシヒシと思ったなぁ…、鬼怒川の決壊のアレだってもう何も報道してないから全然わかんないし、他のどんなんよりも気になるんだけど…、しょうがないか、って結局ネットに戻る。やっぱり自分にはテレビってのは要らないんだなぁ…。

 ジミヘン没後45年??うわっ、そんなになるのか…、それでいて未だにジミヘンってのは普通にロック界の会話では出て来るし雑誌でも出て来るのはもうアレだね、ベートーベンとかそういう次元に位置している人なのかもしれない。そんなジミヘンの1970年7月4日のアトランタ・ポップ・フェスティバルに出演した際のライブCD「Freedom: Atlanta Pop Festival」が2枚組できちんとリリースされた。きちんと、と言っても最後の最後が無いので完全版じゃないけど、いいでしょ、これくらいで。昔「Stages」と云う4CDボックスがあって、その4枚目にこのライブも入ってたけどちょいと曲が少なくて残念って思ってた。ライブそのもののエナジーもどうにもイマイチな気がしてたのであまり聴かなかったが、その前にビデオも出てて、それも暗い感じで覇気が無く、何かジミヘンってホントに波があると言うか、輝いてるライブを捉えているのは結構少ないのかも、もしくはそういうライブは少なかったのかも、などと思ったものだ。これだけ時間が経って色々と出て来るとアレはスゲェ、コレはダメだと様々あるのがよく分かる。昔はアングラの音の悪いテープで聴いてたからそれに比べりゃ今は贅沢な時代、こんなに良い音でライブがたくさん聴けるのだから。

 さて、このライブは久しぶりに聴いたが、音の分離とくっきり具合は凄いと思うが、やはりジミヘンの数あるライブの中でピカ一クラスとは言えないレベルのショウの印象。実際は知らないけど、音だけ聴くとそんな印象で、どこか宇宙に行き切れていないというか音で駆け巡ってないと云うか、そういう演奏してるしそういう音も出してるけど、ちょいとマインドがそこに行ってないのかもな、と思う。命削ってギターを弾いてた人だからそんなこと言ってちゃいけないけど、もっと心に染み入るギターを聴きたいな、と勝手に思ってしまう。それにしてもミッチ・ミッチェルの驚異的なドラミングはいつ聴いたって衝撃的。ビリー・コックスの後ろノリながらもフレーズを弾きまくるベース、そしてジミだからなぁ、良くないったって普通レベルなんてのは軽く超えてるからとんでもないライブなのはそりゃそうだ。

 アメリカの独立記念日でのライブなので「アメリカ国家」を特別なものにしたかったんだろうと云うのも感じるし、それぞれの曲のソロプレイはもうやっぱりどうやって弾いてるんだ?ってくらいに弾きまくって顔で弾いてるギターが思い浮かぶくらいなのでやっぱりノックアウトされる。一体何なんだ?って。45年経っても未だにジミヘンを超えたギタリストは出てないし、最初で最後の人なんだよ、やっぱ。そりゃベックもそうだけど、やっぱりだからこそ数少ない楽曲とプレイながらもいつ聴いても陶酔できるギタープレイなワケだ。生きてたら70歳過ぎてたくらいだが、どんなブルースギタリストになってんだろうな。バディ・ガイがあんなにギター弾いてるのとは対照的だったかもしれないし、一緒にやってるくらいだったかもしれない。いつまで経ってもジミヘンはこのままの姿で皆の姿に焼き付いている、それもまた時空を超えた伝説になりアイコンになっている理由だろう。生々しい彼の音が聴けるのはホントに幸せ。このライブ、後半に行けば行くほどに良くなっていく、そこでやっとノレてきてるのかも、と云う気がする。「Voodoo Chile」はもうさっきまでのイマイチ感は無くなってて、とんでもないギター弾いてるからぶっ飛びモノだ。

 このライブの2ヶ月後にはドラッグでサヨナラ、病気とかじゃないから死の目前だから調子が悪くてなんてのはナンセンスで、ドラッグの効きが遅かったからライブの終盤の方がノレてるんじゃね?と思ったりするが、一方でミッチ・ミッチェルがややお疲れ気味になってるのもあるのか、ガチッとハマり切れてなかったとかそんなことかも。この時期でもジミはデビューしてまだ3年だし、やっぱギター良いわ。気持ち良い。





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フレ
Posted byフレ

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デューク中島  
精力的ながら やや煮詰まってる感じ

最期の年となった70年の地味変は、バークレー、アトランタ、ワイト島とか 大きなフェスティバルに出演して、精力的にライブ活動を するわけですが、映像でも 全てがエネルギッシュでなく、もひとつ調子が出ない曲が見受けられます。また そもそもスタジオ盤を見出してないので、後期の定番曲が いくつか生まれたものの エクスペリエンス時代ほどのヒット曲は出なくて、低迷期だったでしょうね。1年後の9月のラジオ番組で 藤村俊二が「9月18日は ジミヘンドリックスの命日で〜」と地味変の曲をかけたのが、藤村俊二のイメージと地味変が結びつかず、意外過ぎて よく覚えてます。まあ 担当ディレクターの原稿を読んだだけかもしれませんが。

2015/09/21 (Mon) 13:07 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>デューク中島さん

1970年のジミヘンはちょいと考えてる時期ですね。
初期衝動から脱皮している時期というか…。

2015/09/23 (Wed) 22:56 | EDIT | REPLY |   
Who?  

俺も相当のロック好きだけど、、
これだね。
黙らせるにはこれしかねーな。

2017/06/01 (Thu) 18:52 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>Who?さん

ジミヘンはね、いいから聴け、です(笑)。

2017/06/04 (Sun) 22:19 | EDIT | REPLY |   

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