National Health - Of Queues & Cures

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National Health - Of Queues & Cures (1978)
Of Queues & Cures

 ふと会話してて自分で思ったんだが、もうちょっとロック聴く時に歌詞に重きを於いて聴いていたら結構感覚違ったかもな…って。すると言われたのがほとんどのロックは歌詞なんてホントにどうでもいいことしか歌ってないから別にいいんじゃね?って。ん〜、なるほどそれもそうか。そもそもロックの歌詞なんてそういうモンだもんなと言うことに気づいて納得した。歌詞に共感しました、ってのは一時期なお話が多いだろうし、ディランみたいにプロテスタント的にやってもそれはそれで時代を感じさせちゃうものだし、ってことはやっぱり歌詞ってのはその時代を映すという側面が強いのだろう。ビートルズでもストーンズでもそうだろうし、今のメタルやロックでもほとんど意味は無いんじゃないだろうか。ファンタジー物語作ってやってるのとかは歌詞ってよりも物語だし、う〜ん、ロックの歌詞ってのはそんなもんか?ジム・モリソンさんよ…と。

 カンタベリーって面白くてね、同じようなメンツがちょっとメンバー替えたら違うバンドになってたり、全然違うメンバーなのに似たよう〜な音を出してたり、兄弟姉妹みたいなバンドがアチコチにあって、それがまたそれぞれに影響を与えたりしてるもんだからバンド名ってのはその時限りの名称みたいなもんだ。ジャズみたいに個人プレイヤーでアルバム作ってけばいいのに、とすら思うのだが、そこがポップ・ミュージックである所か。National Healthのセカンド・アルバム「Of Queues & Cures」、1978年リリースだからもう結構な時期で、全くウケなかったんだろうことは想像に難くないがだからどうした?好きなことやりまくってるぜってくらいやってる。頼もしい連中だ。後のヘヴィメタル界とカンタベリーシーンをつなぐ重要なキーマンとなるニール・マーレイはここでは脱退してしまっているので、語り切れないのが残念だが、圧倒的に後期カンタベリーシーンの中で音的に重要な人物になっていったフィル・ミラーのギタープレイが心地良く聴ける一枚です。ホーン・セクションも入れての実験的展開もあるが、いまさら驚くことでもなかろう、そもそもが実験精神と即興性の場なのだから。

 んで、もちろんデイブ・スチュワートも参加してるからその手の音になるんだけど面白いのはココでHenry Cowの面々が参加してくることで、それによって更に即興性が強くなろうと言うものだ。しかも今回はベースのジョン・グリーブスという結構バンドの屋台骨を支える位置での参加になってるからブイブイとベースが引っ張ってる…引っ張りすぎてるくらいにグルーブしててどんなロックバンド聴いてるんだ?くらいには思う。追随するピプ・パイルのドラムが繊細系なだけにそのギャップはあるんじゃないかな〜なんて勘ぐってみたり。こちらもあまり聞き倒さなかったアルバムだからこういう感じに聴いてて面白いな〜、ちょいと硬めな音だな〜とか更にカンタベリーの深みが楽しみになってきたりして結構楽しめる。苦手な人は苦手だろうけど、素直に音を追ってると楽しいアルバムです。インストモノばかりなので普通ならプレイヤー志向作品になるんだけどカンタベリーの場合はそういうのでも名曲として仕上げてくる、と言うか単なるプレイヤーの満足度ではなくてそこからリスナーに音楽を楽しめるようになっている、っつうか…、そういう所が痺れるんだよ。「Squarer for Maud」とか最高だもん。




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フレ
Posted byフレ

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