UPP - UPP

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UPP - UPP (1975)
UPP

 以前はそんなに情報量が多くなかったから気になるミュージシャンのセッションなんてなかなか全部は網羅しきれなくて、だからこそレココレ誌なんてのが重宝したし、レコードのライナーに書かれているほんの少しの情報を元に色々と探し回ったものだが、今の時代はそんなもの大した価値はなくなってて、ググれば何か出て来るから後は漁って調べろ、ってなもんだ。実際これは手段としては有用だけど、何気なく読んでて気づくものとは大きく異なるので、どっちが良いかは何とも言えん。意図的に調べるなら今の時代は最高。ただしキーとなるきっかけがなければ深追い出来ないから、何気なく目に入ってくるという状況が少なくなっているというのは明らかに現代はきっかけを逸している気がするね。

 UPPって知ってる?ベック好きな人なら知ってるのかもしれないけど、日本では1993年頃までリリースされなかったらしい…、1975年リリースの英国のベース、ドラム、鍵盤の3人によるファンクフュージョンバンドの作品「UPP」。こいつのプロデュースをベックがやってて、当然ながら上記の三人によるトリオ編成だもんだからギターいないんだな?んじゃ、俺弾くわ、ってくらいに普通にギターとして参加してるからほとんどベック込みのファンクフュージョンバンドになってるワケ。しかも自分のソロアルバムやバンド関係でのプレイとは違って実験的なのも多数やってるし、客演というリラックスした環境からか、楽しそうに弾いてるしトーキングモジュレーターっつうおもちゃで散々遊んでるし、リズムも自身の経験した中では多分あまりここまでグリグリなのはなかっただろうことから、大いにチャレンジして遊んでるような感じだ。

 それにしてもこのUPPってバンドのベースが凄い。ここまで弾くのか?ってくらいのベースでグリグリと跳ねてて心地良いもんね。ドラムも細やかなテクニックがしっかりしてて楽しめるし、そりゃベックも遊べたハズだてな感じで、歌だけはちょいとアカン気がするけど、演奏は楽しめます。曲が良いってのはまるで無いので、演奏だけの話だけど。そこでのベックはもうね、ホント、やっぱりギター好きなセッションマンなんだろうなぁ、ベックのバンドとして出した方が明らかに売れただろうし、ベックのディスコグラフィーには載せておくべきなアルバムな気もする。





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フレ
Posted byフレ

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ドラムは、後にチャーとサイケデリックスを結成するジムコープリーですよね。

2023/09/28 (Thu) 01:40 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
Who?

そうなんですよね、その辺チャーさんは抜け目ない、と言うか運命と言うか(笑)。

2023/10/17 (Tue) 00:00 | EDIT | REPLY |   

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