England - Garden Shed
3 Comments


時は1977年、英国では既にパンクムーヴメント真っ只中という時期になぜか超メジャーなアリスタレーベルからズバリその名もイングランドという実力派プログレッシヴバンドがデビューアルバムをリリースし、当時はよく知らないけど今でも名前が残るくらいの名盤が残されている。しかも今年30年近くぶりに再結成して来日公演を行ったらしい。そしてこの唯一のアルバム全編を演奏していったようだが…。
England - 「Garden Shed」
まず、ジャケットが良い。英国のシンボルとも云える赤を基調とした荘厳とまではいかないけど格調を保った落ち着いた雰囲気のシンプルなジャケットで、それだけで目を引く。そして中身。うん、一般的にはジェネシスとイエスを足して2で割ったような、と言われるんだけど、まぁ、実際その通りかなぁとも思う。そういう形容詞がわかりやすいことは認めるが…、イングランドというバンドの音楽ってのはホントに英国のプログレッシヴロックというものの代表的なサウンドを体現しているんだと思う。それが多分ジェネシスやイエスのような音なのだろう。もちろん鍵盤楽器中心にドラマティックに曲を盛り上げていくという姿勢は十分に聴かれるし、オシャレなアコースティック調のサウンドもしっかりと持っている…、こういうところが英国音楽の深みで、ほとんどのバンドがこういう牧歌的なアコースティック的感覚を持っているんだよね。そしてメロトロンで叙情的に盛り上げていく、みたいなさ。最後がねぇ、これがまたいかにも終わりっていう感じの終わり方で、最初から最後までゆったりと堪能できるアルバムっていうに相応しい作品なんだよ。
1977年にアリスタがこんなバンドを出してきたってのは一体どういうつもりだったのか…、もちろんそんな時代に出てくるくらいだから演奏はかなり巧いし楽曲センスもかなり高いし、しっかりと王道プログレバンドと渡り合えるくらいの実力も持っていたからという当たり前のこともあるし、パンクやディスコ路線とは異なる本格派として存在させるという狙いもあったのかもしれないね。まぁ、どっちにしてもアルバム一枚で終わってしまったので成功とも云えないだろうけど、こういう音が好きな人達には結構な宝物として残されていることに感謝だね。聴いてるとホント気持ち良くって嬉しいモン。
- 関連記事
-
- Cressida - Asylum
- England - Garden Shed
- Druid - Toward The Sun