Granada - Hablo De Una Tierra

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Granada - Hablo De Una Tierra (1975)
Hablo De Una Tierra

 ワールドミュージックとまでは言わないけど世界各国の民族的音楽の傾向や特性ってのはやっぱり面白いもので、土地柄は確実にある。日本も含めてそういうのって独特の文化があるし音楽も旋律に出て来るから○○風みたいなのはそういうのをよく理解しているとなるほどな、みたいなのが出来上がる。それを本能で走りまくって出来ちゃうのがその土地出身の強みだろうし、お国柄とも言えるが、それはそれで地方によってそれなりに違いがあるらしくて、そこまでわからんなぁ…と思いつつも楽しく聴いている事が多い。スペインってのはいくつかハマったのあるけどプログレとハードロック的なのがどっちつかずに奏でられているのも面白い所か。

 1975年にリリースされたGranadaなるバンドのファーストアルバム「Hablo De Una Tierra」、モロにアンダルシア地方の地名をバンド名にしているから、それだけ地域の名前に密着したサウンドであるべきだろうし、そういう自負もあったからこそのバンド名に勢いと自信を感じるが、冒頭のイントロを聴いていると何で?って思うスカし方で、どこも別にそれらしくないイントロなので何だかなぁ…となるが、いずれこれが序章だってことに気づくのだな(笑)。そうして始まる2曲目から何ともスパニッシュギターの美しい事。美しいっても音色の話だから弾き方や出て来る音は激しく…そしてフルートも激しくメロトロンも鳴り響きみたいな所でこれがまた深いサウンドになっていくのだ。時にはハードロックであるかのような熱さも持ちつつ、そこまでアクが強くなく、やっぱり土着的な部分が強烈に出ているから面白い。スパニッシュギターとストリングスの融合ってのも今じゃ普通だけど、なかなか美しく融合しているのは聴けないもんね。ここで聴けるその融合性は見事なもので、正にプログレッシブな楽曲。

 基本的にギターが中心にある当たり前のスパニッシュサウンドなんだろうと思う。もちろん普通にロック要素が入ってくるけど、やっぱりドラマティックで、歌にしてもストリングスにしても、何かの映画見ている感じがしちゃう。自分が映画好きだからってのもあるかもしれないけど、こういう世界ってホント他にはあまり聴けないから貴重。ロックの世界を漁っててこういう音に出会えるってのは深みを味わえます。それにしてもいちいち美しい展開と哀愁を帯びたムードが堪らない。





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フレ
Posted byフレ

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