Osada Vida - Uninvited Dreams

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Osada Vida - Uninvited Dreams (2009)
Uninvited Dreams

 昔はアメリカ、英国以外のロックを知りたいと思ってもなかなか情報源もなく、誰かが取り上げて情報を入れてくれなきゃまるでわからないままの状況だったんで、その頃の諸外国の音楽なんてのを知ってる人って凄い情報力なんだよね。英国でもマイナーなのとかは全然情報無いわけだからその頃を漁ってた人なんて凄いもん。その感覚はず〜っと自分もあって、ある程度英国のロックを知ったのも纏めてくれてた本なり雑誌なりがあったからで、自分で探し出して来ているのなんてほんの少し、それも誰かが既に取り上げてたものばかりだし。それに比べて今はネットでバンド側も発信、受信側もある程度のネットワークあれば情報入ってくるしやっぱり情報量が違う時代だよ。

 ポーランドの新進バンド…ってももうキャリア相当なんだろうけどOsada Vidaの2009年のアルバム「Uninvited Dreams」。陰鬱系なバンドで〜っていう下りから流れてみたんだが、自分にはちょいと綺麗すぎたってのが第一印象。音が洗練されてる感じで透明感溢れてるっつうのかな、ステレオ感溢れてるというか空間の音が広がりすぎてるっつうのか…いや、広くても良いんだけど、どこかバンドという枠組みの重さとか一体感みたいなのが欠落してて作り上げた音になっちゃってる感があってね、ライブで聴けばそういうの関係ないんだけど、アルバムってそういうのも含めてのものだから、どうにもそのヘンがイマイチ。だから音楽そのものもちょっと軽く聴こえてしまうというか…やってる事はヘヴィな試みだったりするのもあるし、重さも多分あるバンドなんだろうけど、アルバムの音ではそれを感じることはない。歌モノ中心的な透明感溢れるサウンドをお楽しみください的な雰囲気で聴こえてしまう…んだよな。多分間違ってる(笑)。

 とは言えども、ポーランド的な暗さってのはあるし、単純には進まない曲展開やちょいと凝ったアレンジなど聞き所は満載、フレーズや音使いにしてもよく練られてるのは当然としても静と動の使い分けまでもが計算づくしでメロトロンやギターの入り方が気持ち良い。毒気がやや足りないのは音のせいだけではなくバンドそのものの性だろうか。他のアルバムはまだ聴けてないけど、アルバムごとに作風が割と異なる部分もあるようだ。ある種このアルバムだけがちょいと異質なのかもしれないけど、もっと聴いてみないとわからない。





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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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sinz  
その昔・・・

英・米のヒットチャートと輸入盤レコード店ぐらいしか情報源が無かった頃は、
例えば英国の音楽シーンなんかも、アメリカと比べると市場としては全然小さくて、全然聞いたこと無いアーティストのシングルがいきなり1位になったりして驚いたもんだったし、
それ以外の国って、まあ売れてるドイツのバンドくらいで、ポーランド産なんてなかなか巡り会えなかったですよね。
情報量で言ったら、桁違いで、いい時代になったものですね。
その分、当時は自分から貪欲に漁りに行ってた気もしますが・・・。

2015/06/03 (Wed) 20:45 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>sinzさん

今は貪欲になると際限なくなるという時代かも(笑)。

2015/06/06 (Sat) 09:07 | EDIT | REPLY |   

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