Eric Burdon - Eric Burdon Declares War
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Eric Burdon - Eric Burdon Declares War (1970)

白人が思う黒い音と実際に黒人が奏でている黒い音ってのは結構な隔たりがある。よく黒い声を持つ白人とか限りなくソウルフルな歌声、と称されるボーカリストは多いし、自分でもそういう風に聴こえるからそう形容することもあるのだが、その実、本物の黒人ソウルシンガーの歌声なんて聴いてしまうと、その形容詞は大きく当てはまらない事に気づく。モノが違うもん。ポール・ロジャースだってスティーブ・ウィンウッドだってエイミー・ワインハウスだってそう。皆白人離れしたボーカリストだし黒人に影響を受けた歌い手だし、そういう歌い方する人たちだけどやっぱり白人だし黒人のそれとは大きく異る。だからこその素晴らしさもあるけど、やっぱりそういうもんだ。だからこそ楽しめる、追求していける世界ってのもあるのだろうけどね。
The Animalsのエリック・バードンが1970年に自身の方向性を見失っていた時期とも併せて新たな進路を見出したきっかけとなる黒人バンドとの合体作「Eric Burdon Declares War」。そもそもバンド側からしたら天から降ってきた幸運以外の何者でもないラッキーな出世のチャンスだったワケだが、その分ある程度はおとなしくエリック・バードンの意思に従っての演奏を忠実にこなしている。だからこそ黒人の色した妙なロックフレーズで埋め尽くされているし、逆にロック・フィールド的には到底ロックとは言いがたい黒人エッセンス強すぎるバンドサウンドをエリック・バードンが出しているとも言えるワケで、結局こうして聴いてるとね、白人であるエリック・バードンにはやっぱりどんだけ黒いのが歌えるボーカリストでも明らかに黒人のそれにはならないってことです。だからロックでいいんだけど、バンド側のWarからしたらどうなんだろ?やっぱりどこか感銘を受けるものなのだろうか?ちょっと不思議な気がするんだよね。
そんな経緯で一緒にやることになって、主導はエリック・バードンなんだろうけどバンドはそのまま黒人ばかりのグルーブでグリグリと攻め立ててくる、歌の雰囲気なんかもJBやスライあたりは意識しまくってる感じだし、バンドは普通にそういう音出してるし、やっぱエリック・バードンの声は黒人っぽいだけでエッセンスが違う、だからロックフィールドでは異質なアルバムになったが、クロスオーバーな作品って意味ではここまでヘンなのはそれまでそうそう無かっただろうし、しかもヒット曲まで出ていたってことである程度の自信に繋がっただろう事は想像に難くない。立て続けにアルバムをリリースしているのもそういった事情かだろうけど、いや、自分もコレ聴いて、どう思って良いかわかんなかったもん。昔はその場でダメ出しだったけど、よくわかんなかっただけ。多分知らない世界への拒絶反応だったんじゃないかな…、今はこういうのアリだな、って聴けるけど、でもひたすらコイツを面白いと言って聴くか、ってんでもない。でも、なんとなくこういう世界のクセになりそうな雰囲気ってのは分かってきたかもしれない。

白人が思う黒い音と実際に黒人が奏でている黒い音ってのは結構な隔たりがある。よく黒い声を持つ白人とか限りなくソウルフルな歌声、と称されるボーカリストは多いし、自分でもそういう風に聴こえるからそう形容することもあるのだが、その実、本物の黒人ソウルシンガーの歌声なんて聴いてしまうと、その形容詞は大きく当てはまらない事に気づく。モノが違うもん。ポール・ロジャースだってスティーブ・ウィンウッドだってエイミー・ワインハウスだってそう。皆白人離れしたボーカリストだし黒人に影響を受けた歌い手だし、そういう歌い方する人たちだけどやっぱり白人だし黒人のそれとは大きく異る。だからこその素晴らしさもあるけど、やっぱりそういうもんだ。だからこそ楽しめる、追求していける世界ってのもあるのだろうけどね。
The Animalsのエリック・バードンが1970年に自身の方向性を見失っていた時期とも併せて新たな進路を見出したきっかけとなる黒人バンドとの合体作「Eric Burdon Declares War」。そもそもバンド側からしたら天から降ってきた幸運以外の何者でもないラッキーな出世のチャンスだったワケだが、その分ある程度はおとなしくエリック・バードンの意思に従っての演奏を忠実にこなしている。だからこそ黒人の色した妙なロックフレーズで埋め尽くされているし、逆にロック・フィールド的には到底ロックとは言いがたい黒人エッセンス強すぎるバンドサウンドをエリック・バードンが出しているとも言えるワケで、結局こうして聴いてるとね、白人であるエリック・バードンにはやっぱりどんだけ黒いのが歌えるボーカリストでも明らかに黒人のそれにはならないってことです。だからロックでいいんだけど、バンド側のWarからしたらどうなんだろ?やっぱりどこか感銘を受けるものなのだろうか?ちょっと不思議な気がするんだよね。
そんな経緯で一緒にやることになって、主導はエリック・バードンなんだろうけどバンドはそのまま黒人ばかりのグルーブでグリグリと攻め立ててくる、歌の雰囲気なんかもJBやスライあたりは意識しまくってる感じだし、バンドは普通にそういう音出してるし、やっぱエリック・バードンの声は黒人っぽいだけでエッセンスが違う、だからロックフィールドでは異質なアルバムになったが、クロスオーバーな作品って意味ではここまでヘンなのはそれまでそうそう無かっただろうし、しかもヒット曲まで出ていたってことである程度の自信に繋がっただろう事は想像に難くない。立て続けにアルバムをリリースしているのもそういった事情かだろうけど、いや、自分もコレ聴いて、どう思って良いかわかんなかったもん。昔はその場でダメ出しだったけど、よくわかんなかっただけ。多分知らない世界への拒絶反応だったんじゃないかな…、今はこういうのアリだな、って聴けるけど、でもひたすらコイツを面白いと言って聴くか、ってんでもない。でも、なんとなくこういう世界のクセになりそうな雰囲気ってのは分かってきたかもしれない。
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