The Babys - The Babys

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The Babys - The Babys (1977)
The Babys/Broken Heart

 70年代後期ってのは英国ではハードロック低迷期に入り、アメリカからのハードロックバンドがどんどんと勢力を伸ばしていた時期、英国ではパンク以降の流れとディスコブームによる黒人系サウンドの台頭、テクニカルなフュージョン系なんかも出て来て明らかにロックが一旦死にかけた時代。アングラではヘビメタの芽が出て来ていたもののメジャーシーンでは厳しい時代。そんな時に出て来たバンドのひとつにThe Babysってのがある。自分もリアルタイムじゃないから全然知らないし、アイドルバンドイメージが強くて手を出してなかったんだよね。

 聴いてみて驚いた。The Babysのファーストアルバム「The Babys」、1977年リリース。何ともオーソドックスなハードロックが詰め込まれたナイスな作品で、アイドル的なジャケットとイメージで売り出されたことが大いなる敗因…いや、当時は知らないけど歴史的には敗因だっただろう。勝手にそう解釈した自分が悪いんだけど、BCRとかもあるから何か軽んじてしまっててね、このヘンのバンドってあんまり聴いてないと思う。まだまだ抜け落ちてるのもたくさんあるってことだ。そんなことで聴いてて軽い驚きを感じた、どころか割と何回か普通に聴いてる。ガツンってんじゃないけど馴染みのある音と質感、フレージングに空気感が安心感あるのか聴きやすい。元々ブルースに根ざしていた所はあるんだろうけど、もうそういう音は出していないから根っこにあるのを感じるだけで、普通にハードロック。でも底抜けに明るいワケじゃないからやっぱり英国風なワケでややキャッチーなキライはあるけど、その辺はまだまだコテコテじゃないからありでしょ。70年代初期ならもっと好きに出来ただろうけど、このくらいになってくるとパンクとは違うプロフェッショナルさってのもあるし、売るためのものってのも強くなってきてるしね。

 その期待に応えまくってるのがジョン・ウェイトなんだろうなぁ…、この人も80年代にヒットを放った、ってことだけど名前は知ってるが全然聴いてない人だ。まぁ、言うならばジャーニーもさほど聴いてないからその辺からはよくわからんし、ジョン・ウェイトもジョナサン・ケインの価値も判ってないです。ただ、この「The Babys」聴いてて悪くない、どころかかなり良作じゃないかと…、まだこういうのあるんだろうなぁ…。



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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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お~ぐろ  
そういえば

ジョン・ウェイトに却下された曲をジョナサン・ケインがジャーニーに入ってからみんなに聴かせたら大好評、そのまま大ヒット 
Open Armsらしいです

2015/05/14 (Thu) 01:02 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>お~ぐろさん

何とも…(笑)。

2015/05/17 (Sun) 18:50 | EDIT | REPLY |   
kazz_asai  
良心作でしたが…

リリース当時買いましたが、この数年前のBay City Rollers旋風も沈静化しており、日本ではそれほどアイドルバンド的な売り方はされていなかったと記憶しています。
とにかくこの時代はHRがウケなかった、というのが敗因でしょうね。

2015/05/17 (Sun) 20:03 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

時代ってのは怖いもんです。

2015/05/23 (Sat) 23:03 | EDIT | REPLY |   

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