Peter Hammill - Fool's Mate

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フールズ・メイト(紙ジャケット仕様)

 ロバート・フリップという人は生真面目で実に多彩な人とも云える。ちょこっとネットで彼の参加した作品を調べてみたんだけど、まぁ、驚くことにホントに色々な人のアルバムに参加していて、それぞれ多分、あの個性的な破壊的なギターを披露しているのかと思うとフリップを使う側も凄くないと無理だろうなぁと同情までしてしまうのだが(笑)。ちなみに驚いた作品ってのはブロンディとか、ホール&オーツのアルバムで、そんなのに参加してるとは思わなかった…。ボウイとの作品やアンディ・サマーズピーター・ガブリエルってのはまぁメジャーどころだからともかくとしてもさ。

 で、今回はフリップ卿のセッションの中でも初期にこなしたもののひとつでもあるヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター…じゃなくて、ピーター・ハミルのファーストソロアルバム「フールズ・メイト」ってトコで進めよう♪ いや、これも全曲参加ではないんだけどハミルの気合い満点のファーストアルバムで、VDGGとは違った側面を見せた傑作…そうだね、裸の作品とでも云えるくらい生身のハミルの繊細さを前面に出した作品で優しい曲が多い。その中でフリップ卿のギターが鳴っているワケだが、クリムゾンのそれとは異なり、レスポールの独特のトーンを中域に絞って曲に溶け込むかのようなフレーズというのかソロというのかミニマル的な音と言うのか…それだけを聴けばフリップだとわかるんだけど、曲にしっかり馴染んでいるので意識しないと妙に綺麗な音に落ち着いてしまうんだな。もちろんそれよりもハミルの歌に惚れ込む人の方が多いので、あくまでもバックに徹しているってのは当然なんだけどね。ちなみにこのアルバムがリリースされたのは1971年なのでバリバリにクリムゾンで弾いていた全盛期でもある。この作品の冒頭を飾る「Imperial Zeppein」の最初の幻想的なブザーのような音もフリップだ。

 ピーター・ハミルという人も本当に孤独な詩人というのかパフォーマーというのか…、このファーストアルバムからソロ活動に目覚めてしまい、いずれはVDGGは発散するバンド、ソロでは物静かに自分の世界に入り込む、みたいな構図を作っていたようで、アコースティックな作品ほど心に染み入るね。

 ん~っと、そっか、フリップとのジョイントではVDGGのセカンド「天地創造」(昔は「核融合」だったけどな…。)で組曲「The Emperor In His War Room」に参加していて、サードの「ポーン・ハーツ」にも参加しているみたいだけどあんまりよくわからん(笑)。後は知らなかったけどストラングラーズの「Live in Concert」ってライブアルバムのゲストの一員としてピーター・ハミルとフリップが参加しているみたい。1980年のライブっつうからこの人達も結構長く付き合ってるんだね。

Peter Hammill - Fool's Mate Peter Hammill - Fool's Mate
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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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papini  
あ、あたった♪

フリップ卿繋がりだったら、
そろそろ来るかなぁ・・・とか思ってたら
ホントに来た♪

なんか嬉しいわぁ。
フレさんとこで、自分の好きな音盤やってくれてると♪
基本、アタシはハミルが好きだから
フリップ卿が参加しようがしまいが
当然買いのアルバムだったんだけどね。
この「Fool's Mate」聴くと、思うんだけど
フリップ卿とハミル、って多分、どっか
共鳴し合うとこがあったんじゃないかな、って思う。
音楽的に、っていうかもっとマインド的に
フリップ卿はハミルから影響受けてたような気もする。

あ、でもアタシね
ハミルのソロだったら「OVER」の方が
好きかも知れない(笑

2006/09/28 (Thu) 08:59 | EDIT | REPLY |   
einnonti-H  
人間臭さ

ハミル御仁、意外と人間臭い所が好きです。
「フールズ・メイト」と言えばあのプログレマガジン。K氏の意味不明解説は今思えば凄かった。というか支離滅裂。このハミルのソロとは大違いの難解マガでした。

個人的にはアリーチェとのデュエットが好きです。二人の歌声で胸を鷲づかみされている様な感じになります。

2006/09/29 (Fri) 23:05 | EDIT | REPLY |   
ぷくちゃん  

実はハミルの絶叫&変態声が苦手で聞くのをやめたぷくちゃんといいます。

もしかしたら今聞いてみるといいのかも。エヴァネッセンズも何とか聞けたものなあ。

2006/09/30 (Sat) 08:12 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ども♪

>papini嬢
あらら、読まれてた?これを当てるってかな~り凄いよね(笑)。色々選択肢あったんだけど、みてたら、「あ、これ、久々に聴きたい♪」って感じ。フリップ卿目立たないんだけどさ、もちろんハミルの音だからね。でも確かにこの二人妙なところで共感してるってのを聴いててわかる部分あるからね。あ、ハミルのソロで一番って難しいなぁ。「Over」もいいし…、とはいえVDGGも好きだし。ジャケがね、この人達も面白くて良いんだよ(笑)。

>einnonti-Hさん
ハミル氏、人間くさいどころかモロそれで歌ってるって感じで、ハマる時はハマります♪ 無絵をわしづかみにされる、っていう表現良いですねぇ…。

>ま、聴かなくなるのもわかるが…、歳と共に聴けるようになるのもあるんだよ。エヴァネッセンスなんて最高じゃないか(笑)。新作セカンドアルバムはちょっとセンスなくなっちゃったけどエイミーは頑張ってるもん。

2006/09/30 (Sat) 10:07 | EDIT | REPLY |   

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