Skull Fist - Chasing the Dream

Skull Fist - Chasing the Dream (2014)


　色々な人に面白いかもよ、って音を教えてもらって聴ける環境はありがたいし、わざわざ知識を共有してくれる行為もありがたい。もちろん気にいるものも気に入らないものも最初は響かないものも無理だなこれ、ってのもあったりして、それこそが面白いのだが、いきなりど真ん中を射抜いてくるアルバムには驚く。それも立て続けに撃たれてしまった状態には本人もびっくりなお話。よくもまぁご存知なバンドがあるものだと感心するばかりだ。自分も他人に音楽を薦める事もあるけど、どこまでこの人の好みなんだろうか、ってのはやっぱり分からないし難しいし、当たると嬉しさもあるし、狙うモンじゃないってのも知ってるんでこういうアタリは実に頼もしい。

　NWOTHMと括られるメタル界隈の世界のカナダからのバンド、Skull Fistの2014年のセカンド・アルバム「Chasing the Dream」。初っ端からスピードアップしていくリフに加えてのガツンとした一撃によるメタル…メタルっても今のメタルじゃなくてロック的メタル…、メタルとスラッシュの間、すなわちアイアン・メイデン的世界の領域をもっと広げていったような世界だろうか。スラッシュではなくてあくまでもスピードメタル、そして演奏だけでなくロック的精神の注入によりメイデンと同種の世界に這い上がったという所だ。更に近年の要素、メロスピ的要素なども注ぎ込まれている事から不思議な融合が生まれ、今の時代には珍しいハイブリッドなサウンドが出来上がっている…のかもしれない。いや、分からないんだよ、他のバンドとの違いが何なのか。出て来る音そのものにそれほど大きな違いはないから、どうして自分好みとそうでないものがその僅差で分かれるのか…。

　それにしても80年代オマージュってだけでもなく、NWOTHMってジャンルで括られる必要もなく、カナダの熱いバンドってだけで進んでいってほしい。アンヴィルなんかと一緒にやって熱さクサさを振りまいてくれればいいんじゃないだろうか。ハードロックの領域の延長にあると思えるバンドだから聴きやすいし…、って自分がこういうのに慣れただけだろうけど、良いバンドだ。写真見てるといつの時代のバンドだ、お前ら？ってくらいにダサい。しかもバンドキャリアがもう８年くらいって、エラいわ…、熱い連中なんだろうなぁ。この手のバンドでは久々にヒットです♪

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