Spiritual Beggars - Spiritual Beggars

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Spiritual Beggars - Spiritual Beggars (1994)
スピリチュアル・ベガーズ

 今のミュージシャンって昔に比べたら随分と自由に活動できる幅が広がっていると思う。日本でも世界でも。ひとつのバンドに囚われることなくプレイヤーとしてクリエイターとして自由に参加したり創作物によってバンドを替えてみたりとジャズの世界と同じようなプレイヤー単位での活動ってのが出て来てる。その分バンドってのががっちりと固まらないケースも多くて、それが原因でもないだろうけどバンドが長続きしないとか活動ペースが遅くなるとか色々と弊害も出て来ているのだろうか。精力的に活躍する人もいるのも確かだけど。

 Spiritual Beggarsの1994年のデビュー作「Spiritual Beggars」。ご存知今やArch Enemyの主役として知られている。元々カーカス、メロデスの立役者でもあるマイケル・アモットのバンドって事で皆がどういう風にこのバンドを当時受け止めたのかは自分はまったく聴いてなかったので知らない。でも、案外普通の音出してきたんだな、っていう印象だったんじゃないだろうか。もっとコアな音をヘヴィに出してくるだろうって期待してた人の方が多かっただろうし。こんなに70年代ロックに回帰したアルバムが出て来て、それはそれで新鮮だった人も多かったかもしれないけど、ちょっと肩透かしだったんでは?そんな余計な事を考えてしまうくらいに目一杯70年代への回帰アルバム…回帰ってか本人は生まれた頃の音だからカッコ良さをそのままやってみたっていう話だろう。いい塩梅で70年代のクラシックさと90年代のヘヴィさが交わっている。

 自分なんかは70年代どっぷりのリスナーだし、90年代のメタル系なんてまるで聴けなかったからこういうのだったら早く知ってたら聴けたな〜なんて思う。もうちょっとアドリブパートや楽器のバトル展開があると更に面白かったけど、とりあえずブルースとは無縁のギターソロのくせに、大雑把に言えばジミヘン的なワケで、そんなギャップが楽しい。歌メロラインが少々残念ではあるが、ギター中心だからそれもさほど影響はなかっただろう。そんな雰囲気で大いに楽しめた一枚。



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フレ
Posted byフレ

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kazz_asai  
発展途上

まだこの時点では、マイケル・アモットはArch Enemy…というより元Carcassの人、という印象でしたね。
この1stミニ、私は買わず2ndが初体験でしたが、70年代回帰というよりリフ主体のHR的側面が強く、繰り返し聴くことはありませんでした。
しかしキーボードが加わった3rd「Mantra Ⅲ」は、オープニングからいきなりAromic Roosterにも見まがうオルガンハードロックを展開、その素晴らしさに狂喜しました。
その後、今に至るまでArch Enemyよりも自分にとってはずっと重要なバンドです。

2015/03/17 (Tue) 20:03 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>kazz_asaiさん

まだまだ聴けてないんですが3枚目も良さそうとのことで、いずれまた聴いてみます。
当時聴いてたらもっとハマったのにな〜とちょっと後悔してますが、出会えなかった事を思えばまだ幸せかと。
オススメ頂いた方々に感謝です。

2015/03/22 (Sun) 18:27 | EDIT | REPLY |   

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