Vashti Bunyan - Heartleap

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Vashti Bunyan - Heartleap (2014)
Heartleap[解説・歌詞対訳つき/ボーナストラック1曲のDLコードつき]

 忘れていた何かを思い出させてくれた作品。

 先日「ルパン三世 カリオストロの城」がテレビで放送されたらしいが、相変わらずの高視聴率と満足度を記録していたらしい。Twitterなどでもリアルタイムでひたすら流れてきていて誰もが皆ストーリーも知ってるし、ともすればビデオやDVDなんかも所有しているだろうしいつでも見られる人も多いのだが、テレビ放送で万人が同じ時間に共有することによる共感、正に言葉通り共感している実感をTwitterなどでリアルに語り合えるみたいな構図はなるほど、ある種の共同体でもあるかのようだ。それくらいこの作品は多くの人々にとって感動を味わえる作品だったという事だろう。そして何と言っても銭形警部の最後のセリフが憎い…、いや、見てないけど覚えてるしね、そんなのさ(笑)。

 Vashti Bunyanの2014年最新作「Heartleap」。驚くなかれ、これが彼女の2014年の録音アルバムだ。聴いてみてほしい。何も変わってない…と言ったら本人は気にするかもしれないから何も変わってない、とは言えないんだがリスナー的には何も変わる必要はない。1970年の最初の作品にして名作…いや、永遠の名作「Just Another Diamond Day」の数年後にリリースされたアルバムです、と言っても多分通じる。でも、その時だとちょっと電子音が強すぎてとまどったかもしれない。だけど歌い方も作風も曲もメロディも何も全部変わってない。変わったとしたら人生の重み分、幸せの数だけ増している要素があるくらいだろう。聴く側もその年齢は重ねているのだから多分問題ない。

 完全に個人録音によるセルフプロデュース作品らしく、自宅で録音したらしい。まぁ、デモテープじゃないかと言われりゃそれまでだろとも思うけどさ(笑)、一応作品に仕上がっているんでその辺は安心して聞けるし、相変わらずの素朴な歌声は健在。70年代リスナーからするとあまりにも違和感なくて発掘音源かと思ってしまうくらいの出来映え。これにてラスト・アルバムと本人は言ってるらしいけど、確かにもういいんじゃない?って気がする部分もあるかな。新しい取り組みしないならこれでフィニッシュもありだし。その辺は分からないからともかくとしてアルバムとして聴いてるとねぇ、とにかく優しくて心に染み入るんです。騒音やノイズのある中で聴いたら勿体ないし聴けないだろうし、じっくりとひとりで向き合って聴くべきアルバムで、自分もじっくりと聴き入ってしまったもんね。久しぶりにこういう優しさと暖かさに出会ったなぁ…。







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フレ
Posted byフレ

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