Boomerang - Boomerang

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Boomerang - Boomerang (1970)
Boomerang

 年末の寒い時期になってすらハードなモンを聴きたいなんて思い始めてて、やたらとそんなのを探しては聴いている。探しては、っても最近ではあちこちのライブラリが溜まりまくってて、そこからアレコレと物色するだけでかなり色々なものに出会えるので助かってる。まぁ、それが何かってぇと、同類の人達がTwitterで呟いてくれる聞いたアルバムの一言感想とアルバム名、バンド名をメモっておくだけで、それがまた自分の好みにピッタリと合い、そして深い造詣と経験を元に冷静なコメントが付いているから指標になろうってもんだ。随分と色々と楽しませてもらっている。本日もその中から…。

 1970年にリリースされたアメリカのハードロックバンド、Boomerang。カタカナで書けばブーメランの「Boomerang」ってアルバムです。結局唯一作になっちゃったんじゃないかな、バンドの紹介としては元ヴァニラ・ファッジの鍵盤奏者がバンド解散後新たに組んだバンドがブーメランで、何とこのバンドの肝である歪んだギターは若干15歳の新人で、それも話題にはなっただろうか。今の時代にコイツを改めて聴いてみても、そのギターの若さぶりは何ら障害になることなく普通にハードロック…、しっかりとブルースに影響されたハードロックギターをきっちりと弾いているので、その技量に驚くばかり。あまりアメリカンロックバンドだ、みたいなのは感じないかなぁ。やっぱり英国の王道ハードロックから影響を受けたバンドというのはあるし、マーク・ステインだってヴァニラ・ファッジでやってた自信もあるだろうからそんなのを意識する事も無かったと思う。結局ハードロックが時代にマッチしているっていう判断だったんだろう。鍵盤入りで、歪んだギター中心の重くてエグい音のバンドスタイルでブーメランを始動させたってトコか。

 しかし、そこまで考えてなかったんだろうなぁ〜ってのはジャケットのセンスの悪さ。一目瞭然で、単に流れでそういう音になったんだろうと解釈した方が良さそうだ。さすがにロックでこのジャケットを使うってのはないだろうよ。センス悪すぎるよね。まぁ、売れなかったから結局そういうモンなんだが…。ジャケットに騙されずにちょっと聴いてみれば分かるけど、ホント普通に70年代の英国ハードロックな音してます。アメリカ産だが。でもねぇ、やっぱり音の良さって言うのか、レコーディングの技術が高いんだろうか、実に音がしっかりしてる。しかし好みの音だ。



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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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クリタカ  
残念ジャケット

 VANILLA FUDGE人脈でなかったら買っていませんね、このジャケでは(笑)。アメリカ産に限りませんが、どんな面持ちでこんなアートワークにしたのやら全く理解に苦しみます。中古レコードをザクザク漁っていてコレが出てきても素通りでしょう。
 オルガンは以前と変わらぬ音色なので安心して聴けますが、それに切り込んでくるエッヂの効いたギターはとても刺激的で若年云々など抜きにしても強靭な個性を感じさせます。しかし,コレだったらアピスやボガートと袂を分かつ必要もなかった様な気もしますよね、CACTUSに負けないくらい結構ハードに仕上がっていると思いますし。

2014/12/16 (Tue) 21:03 | EDIT | REPLY |   
kazz_asai  
アフロロックに非ず

ひさびさに聴きました。
「Fisherman」のようないかにも米国HR的おおらかさが前面に出て、演奏も歌も実に安定して特に瑕疵は見出されないのですが、マイナーバンドにありがちな無節操さを感じさせないところがかえって自分には物足りなく感じてしまいます。もう少しヤクザな部分を押し出してもよかったというのが今までの漠然とした感想でした。
そういう思いも、このジャケットを一瞥して、どんなブッ壊れた音が出てくるのかという期待を抱いたことに起因しているのでしょう。もう少し格式の高いアートワークであったら印象も相当変わっていたのではないかと思います。それにしてもここまで内容と乖離したジャケットも珍しい?

2014/12/17 (Wed) 08:27 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ブーメランッ!

>クリタカさん
確かにVanilla Fudgeで良かったじゃないかって気がします(笑)。

>kazz_asaiさん
ホント、音がB級じゃないので驚きました。ジャケットはインパクト狙ったんでしょうかねぇ。

2014/12/18 (Thu) 00:35 | EDIT | REPLY |   

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