David Bowie - Earthling

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David Bowie - Earthling (1997)
アースリング

 バンドから離脱してソロ名義で徐々にキャリアを形成している人達もいれば、もちろんバンド時代のキャリアを構築できずに消えていき、またバンドで復活するという人もいる。そりゃもちろん色々なパターンもあるし運もあるし仕事なんだから上手くできることとそうでないこともあるワケで、何が良いと言うワケじゃない。ただ、ソロになってからキャリアを築き上げた人はソロな人としてのイメージが付いてくる。ピーガブとかもそんな感じ。そういうの抜きにすると最初からソロでロック界にいる人ってそんなに多くないんだよね。あまり思い付かない。ジミヘンくらいか?やっぱバンドから出て来てる人が多いからそんな印象だけど、David Bowieと言う稀有な存在もあったなと。

 David Bowieの1997年の快心作「Earthling」。時代は暗黒の90年代、ボウイ自身も前作「1.Outside」でその暗黒世界をテーマにアルバムを作り上げてツアーしていたし、まさかここでこんなに生きの良い、そして時代の最先端を象徴するかのようなアルバムを作り上げてくるとは思わなかった。David Bowie健在なりを改めて世間に示した一枚…なんだけど、当時盛り上がったくらいで依然として80年代以降のボウイの作品は無視されがち(笑)。まぁ、それは置いといて、この「Earthling」は何と言うのか…時代がデジタルブーム真っ盛りになっていた頃にそのデジタル的な要素を盛り込んだ作品で、しかも相変わらずのロック魂もきちんと織り込んでいるという見事な作品。そして何よりも感じたのは反骨心。これこそロックでしょ。それがこの新しい音作りの中にも慄然と存在しているからこそなんじゃないだろうか。もうこの頃ボウイ50歳くらい…だよな?更にこの堂々たる自信のジャケットがカッコ良い。

 この頃からだろう、プログラマーやマニュピレーターというミュージシャンが主張し始めたのは。それがきちんと楽器演奏陣のひとつとして加えられ、いつしかデジタル操作員がいないとアルバムが出来上がらない仕組みになっているというか…もちろん本質的にはアーティストの才能なんだけど、それらを実験して聴いてみる、様々な音で演奏して感触を図る、アレンジにしてもその場で多々試せる、だからこそ即座に良い物を取り入れつつ実験して創作していけるというスタジオ作業が面白くなっていった人も多いのだろう。ボウイもそのヘンは随分と楽しんだようだが、一方でレコーディングには当時のツアーバンドメンバーそのままの勢いを持ち込んで録音したらしく、なるほどバンドの一体感に加えてデジタル時代のアレンジなんかが入ってきた良作に仕上がったのだろう。よく聴いたもんなぁ、これ。何か自分を元気にする時に結構聴いてた。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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Shinyan  

俺もコレ大好き…(^O^)

2014/09/20 (Sat) 00:01 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>Shinyan

いいねっ♪♪

2014/09/20 (Sat) 19:19 | EDIT | REPLY |   

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