The Georgia Satellites - The Georgia Satellites



時代は1986年、市場はユーロビートやLAメタルが溢れかえっていた時期にもかかわらずこの骨太なアメリカンなサウンドを醸し出すバンドは何とデビューアルバムをチャートに押し込んでしまうくらいのパワーを持っていたのだ。シンプルでかっこいいというロックンロールの信条そのままに、音の方も単純な3コード基本のものばかりだったのだが…。ジョージア・サテライツという四人組。まぁ、田舎者丸出しという感じなのだが、ある意味ではAC/DCみたいなもんか。シーンへの衝撃は結構凄かったね。
サウンド的には英国ロック好きなアメリカ人がアメリカルーツ音楽と一緒になって取り組んでいるというもので、まぁ、どちらかと言えば旧来のロックンロールの模倣なんだけど、ギターのセンスとかザクザクとしたバックの音なんてのがかっこよくって、もちろんノリも単純なロックンロールのものなので面白かった。テレキャスとレスポール・スペシャルっつうギターのコンビネーションも音的に良かったな。これでロックンロールのギターはその二本に代表されるっていうイメージまで作ったもんな。
で、ファーストアルバム「Georgia Satellites」の初っ端にはヒットシングルとなった「Keep Your Hands to Yourself」が入っていて、これがまたダミ声に軽快なロックンロールで、冷静に聴いてみると当時流行していたLAメタルだって結構軽めでキャッチーに作られていたワケで、それらと比較してもあんまり遜色なかったんだ…、もちろんコッチの方がロックンロールしてるからアメリカ人的には受け入れやすかったと思うけど。しかしこのアルバムからはたくさんヒット曲出ているし、今久々に聴いてみてもかっこいい曲だな~って思うとちゃんとヒットシングルとして出されているものばかり。「Battleship Chains」なんてのも凄くかっこよくって腰を振りたくなるサウンドだし、「The Myth Of Love」もシャープでノリが良くってかっちょいい。土臭いアメリカンロックのひとつの完成系が彼等のサウンドだったのかもしれないなぁ。アルバムラストでは怖い者知らずかロッド・スチュワートの名曲ロックンロールナンバー「Every Picture Tells a Story」をカバーしているんだけど、これがまた本家本元に負けないくらいかっちょいい演奏で、そしてアルバム全体のバランスも崩れていないってのが凄い。う~む、かなりやるぞ、こいつら、って言ったか言わなかったか(笑)。
バンド自体はこの後数枚出して消えていったような気がするんだけど、セカンドアルバム「Open All Night」も同じような路線でかっこよかったよな…。最近ダン・ベアードがアルバム出したらしくてCD屋さんに飾られていたけど多分やっていることは変わらないんだろう。これぞロックンロール♪あと、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」での「Hippy Hippy Shake」はメチャかっこいい♪
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