Soul Doctor - Soul Doctor

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Soul Doctor - Soul Doctor (2001)
ソウル・ドクター

 バンドの音ってのはやっぱりバンドだから出てくる曲だったりサウンドだったりするし、作ってるのがギタリストで、そのギタリストが独立して新しいバンド組んでも同じような音にはなる。でも、どうしても歌が違ってイメージが変わっちゃうんで、曲そのものの方向性を変えていくってのが常套手段。ボーカリストの場合は歌声=バンドの顔みたいなトコロあるから独立してソロアルバムになると途端に別の世界へ行く人も少なくない。新しいバンド組めば、それはそのバンドのソングライターの味になるだろうし、やっぱり同じようなバンドの音になることはあまりない、と言えようか。Fair Warning系の場合は両ギタリストがそれぞれ自身のメロハー作品を継承していて、どちらも直系そのままの音だったのに比べてボーカリストが新たに組んだバンドはどうだろうか?と気になったので…。

 Soul Doctorっつうバンドがそれで2001年にアルバム「Soul Doctor」がリリースされている。歌声がアレなら結構面白いんじゃないかな、なんて期待して聴いたら、見事に70年代テイスト溢れるバンドサウンドが出て来て、ほほぉ〜っと唸ってしまった。メロハー系の声という印象が強かったんでこんなにロックした歌声で古臭い系統の歌を歌ってくれるとは思わなかった。そういう意味では実に意外性があって楽しめた。これからやっていくぜ、的なバンドの勢いも感じられるし曲だって古臭いけど悪くない。きちんとキャッチーなメロも歌いながらロック的に歌ってる…言い換えると多分、ギタリストあたりが曲を作ってメロディーはボーカルに任せるわ、メロまで作らないから、みたいな感じなんじゃないだろうか?曲に合わせた歌でしかなくって練ったメロディなんてのは無いように聴こえるからさ。

 この勢いなら3枚目くらいまでなら出来ただろうけど、さすがに歌い足りなかったのか、いつしかFair Warningの再結成の方に向かってしまったのだな。まぁ、それは分かるわ。ただ、こういう作品でロックらしいのを歌うってのは良かったんじゃないかな。これで出て来てたら、多分ここまでメジャーで出て来れなかったんじゃない?ってくらいに普通すぎたから。やっぱりバンドは化学反応ですね。



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フレ
Posted byフレ

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