C.C.R - Chronicle
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アメリカのルーツに拘ったロックバンドとして語られるクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル=CCRもカリフォルニア出身であるが、南部のサウンドに影響されて音楽的には南部的なアメリカの土臭さを体現しているバンドのひとつだ。また、60年代後期から4年程度しか活動期間がなかったバンドの割にかなり伝説化されている面も多く、それこそがルーツ・オブ・アメリカとでも呼ばれるように崇拝されているものだ。彼等自身は英国ビートグループの模倣として売り出されたのが、時代とは皮肉なものだ。
デビュー曲が「Suzie Q」というのがそれを物語っていて、もちろんストーンズで有名なアレだ。しかし、この後彼等は独自のサウンドでバンバンとヒットを放っていき、それは今でも斬新に響くメロディだったりするワケで、多数のアーティストにカバーされていることからもその功績がわかるだろう。確かに「Proud Mary」なんてのを聴いていたりすると、なんとなく力強く、そしてノスタルジックな気分になろうというものだ。もちろんそれは「Travellin' Man」や「Have You Ever Seen The Rain」にも通じるもので、なんだかんだと良い曲が多い。後にハノイ・ロックスがアメリカ制覇の代表曲として選んだのも「UpAround The Bend」という傑作で、それはそれでセンスが良いのだが元歌となるCCRのサウンドの良さが当然引き立つものだった。
う~ん、やっぱねぇ、ロックンロールが基本なんだよ。「Travellin' Man」なんて、正にそのもので当時からしたらそんなに特徴ある曲じゃないけど、今の時代にこれほど混乱した音楽シーンの中でコイツをいきなり聴くと凄くシンプルにパワフルでカッコイイのだ。「Have You Ever Seen The Rain」はどちらかというとアニマルズの「朝日の当たる家」のアンサーソングみたいに聞こえるんだけどねぇ…、実はコレも反戦ソングらしくて「雨」ってのは「ナパーム弾の雨」を指していて、故に歌詞が全然繋がらなかったらしいんだけどさ。このバンドもジョン・フォガティ一人で奮発していたためか短命に終わった割にもの凄い仕事量をこなしていたようで、いっぱい作品が残されている。ただ、なんとなくアルバム単位で聴いていたことはあまりなくって、「Cronicle Vol.1」「Cronicle Vol.2」で何となく全部網羅してしまって聴いていた。今でもそれを引っ張り出して聴いているんだけどさ。いや、昔はレコード探すの大変だったのもあって、簡単に終わらせていたってのが真相だけど(笑)。
なんかねぇ、こう、やっぱ乾いた感じのサウンドで魂だけが伝わってくるていうのかな、そこに土臭さが入ってきて、カリフォルニアから南部への憧れっていう雰囲気の音はよく分かる気がする。絶対聴け~って感じのバンドではないけど、聴いてみると親しみを覚えるバンドだね。結構ミュージシャンに好かれるバンドらしくってライブなんかでカバーされることも多いみたい。「Born on the Bayou」とか。
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