Wishbone Ash - Locked In

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Wishbone Ash - Locked In (1976)
限りなき束縛

 ツインギターが聴きたいな、とふと思った。ここでIron Maiden出したらあまりにもあまりにもなのでちょいと変えてみて…ってことでライブラリ探し。ツインギターが美しいバンドってのは実はそうそう多くはなくて今時のメタルバンドならたくさんいるのかもしれないが、自分のライブラリじゃちょいと寂しい。寂しいながらもあまり聴かないアルバムもあるなぁ…ということでどんなアルバムかすら全く忘れていた作品を取り出してみた。

 Wishbone Ashの「Locked In」、1976年の作品で既にギターの片割れはローリー・ワイズフィールドというアメリカ人。まぁ、それでも前作「永遠の不安」なんてのは結構良かったんでメンバーチェンジも上手くいったんじゃないか、って期待感があったらしい。自分はリアルじゃないから知らないけど、そんなことである程度は期待のアルバムだったみたいだけど、これがもう大コケで一気に失墜していったとはよく知られた話。自分はと言うとWishbone Ashはもうまとめて一気に中古で揃えて最初からず〜っと聴いていったバンドなので、なんとなくここでの挫折はよくわかるワケ。この前の「永遠の不安」もそんなに好きなタイプのアルバムではないのでギタリストが替わってしまった時からあまり真面目に聴かなかった。その時にこのヘン以降はダメだな…って思ったんであまり真面目に聴き直したりしてなかった。

 そこで今回、きちんと聴き直して見ました…、やっぱりダメです(笑)。冒頭とラストは大英帝国的、Wishbone Ash的な美しさがあるんだけどそこまでの間の曲がどうにも…、いや、アルバム全体的にとにかく透明感溢れるおしゃれなハイクリスタルBGMサウンドなんです。音色も美しく空間音も綺麗でリバーブも美しくギターなんてもうスチールな音でしかないし、そこで英国的ツインギターとか云々なんてもう全然…アメリカっぽさならあったりするんだけど、それもまた中途半端でさ、何がしたかったんだろ?ロックから離れてBGMバンドにでもなりたかったんだろうか?くらいにしか思えないアルバム。メロディの美しさとかそれだけ聴きやすいってことで大衆的なんだけど、こういうのはソロアルバムでやってくれ。そんな作品でした…。





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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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クリタカ  
前作との落差が・・・

 プレイがどうだとか、曲がどうだとかを論ずる以前にこのサウンドプロダクションはバンドの個性を全く引き出していません。当時のバンド側はそんなに意見も要望も言えなかったのか不思議でなりません。制作者のトム・ダウドがどこまで録音そのものにまでに関わっていたのかは分かりません。しかし総責任者ですからね、万死に値しますよ、こんなデモもどきの作品を承認したんですからね。
 賛否のあった「There's The Rub」でしたが、個人的には軽快さ、ハードさ、哀愁、スリリング、音の突き抜け感・・・すべてを満たしてくれた超愛聴盤。当然ながら次作に対してもかなり期待していました。その回答がコレでした。そして落胆しましたね。それ以後彼等を追う事もなくなった、まさしく「忌念碑的」作品となったのは残念でなりません。

2014/08/11 (Mon) 21:07 | EDIT | REPLY |   
akakad  

>メロディの美しさとかそれだけ聴きやすい
私にはこれだけで十分なんです
このアルバムは結構好きです

2014/08/11 (Mon) 23:19 | EDIT | REPLY |   
フレ  
新生Ash

>クリタカさん
リアルだとそうでしょうねぇ…。

>akakadさん
素晴らしい…

2014/08/12 (Tue) 21:07 | EDIT | REPLY |   

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