Spiritual Beggars - Ad Astra

0 Comments
Spiritual Beggars - Ad Astra (2000)
Ad Astra

 先日お薦め頂いたバンドを聴き漁る。前からきちんと掌握してみたかったマイケル・アモット氏のギタープレイです。何せ組むバンドがいつもデス声なのでどうにもギターソロをまともに聴くまでに至らなかったという個人的嗜好故の怠慢です。ギターソロってもさ、やっぱ音とバックとメロディや歌の総合的なアンサンブルがあってこそ生きるワケで、そこがダメだったらどんだけギターが良くてもなかなか聴けないんです。そこまで辿り着かないとさ…。

 ってことでお薦め頂いたのがSpiritual Beggarsというバンドの2000年作「Ad Astra」という傑作らしいです。これはもうね、楽しみにじっくりと聴きました。冒頭から期待させるリズムとうねりじゃないですか〜と。音がちょいとストーナー風ってのかジャリジャリに潰れた感じのギター音だったのでうねり感は増すだろうけど好みではないな〜なんて思いつつも、まぁ、歌が普通にヘヴィな声なのでこれくらいじゃないと合わないかとも思ったり。そうして重心を低めに持っていきながらも、ドラムがハネまくってるので全体の音としては重くなり過ぎないという良いバランス。70年代ハードロックへの回帰ってのがテーマにあったらしく、リフとドラミング、リズムの入れ方あたりから見事に70年代を取り入れている。ただギターがこの音で今時のヘヴィなプレイなので全然そうは聞こえないというトリック。珍しい組み合わせなんだろうなぁ、こういうの。それともここから多種多様の70年代風ストーナーロックが一気に勃発したのだろうか、そうとも思える作品。

 歌がいいね。ラウド系な粘っこさやパワー、うねりを持ってるし、歌えるしアクも強いから印象に残る。メロディがあともうちょいなトコあるがメロディアスでも困るからこんなもんだろう。そして期待のマイケル・アモットのギタープレイだが…、リフや曲のフックやバックではヘヴィでさすがだな〜、こういう世界の人の特異な音で音が壁となってぶつかってくる感じでいいな〜って思うが、ギターソロが思ったほど弾かれていない。弾いてないのが美学?時折出てくるフレーズではメロディアスってかメロウなのが分かるが、長々とマイケル・シェンカーみたいに華麗なる美しさは聴かせてくれないのだろうか?ほんの少しの演歌調はあるけど…、そこが残念だ。それとも時代の流れでそういうのはオミット?21世紀型のギターヒーローの姿が未だにきちんと堪能出来ずにいる自分がちょっともどかしい。それともそこまでではない??

関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply