Korn - Korn

今になって、だが90年代な音をチョコっとつまみ食いしてるんだけど、どれもこれも暗いし重いし病んでるのが多いな(笑)。そんなに不遇な時代だったっけ?日本じゃバブルハジけて結構悲惨な状況下ではあったかもしれないけど…あぁ、英国も割と悲惨だったな。アメリカはそこまでじゃなかったと思うけど、アメリカからこの暗くて重くて鬱なバンドがどんどん出て来た…どころかビデオとか映画とかも猟奇的なのがウケた時代で、そういうの全体からしてダークな90年代だったワケだ。ただ、真っ只中にいた時はそれを楽しんでたっていう人の方が多いんじゃないかなぁ。気にしてなかったしそういう面白いのがメジャーになってきて病んだ世界観ってのがさ。オタクやマニアなんてのもこの頃に浮上してきたし。
そんな90年代に出て来たもう暗くて重くて病んでてイカれてる代表的なバンドがあのカリフォルニアから出て来たワケで…Kornです。正直、昔聞いたことあるけど全然暗すぎて重すぎて、それでいてあまり深みを感じなかったんでさっさと離れていった経験を思い出すが、この流れだしまたちょっと手を出してみよう、ってことで1994年にリリースされたファースト・アルバム「Korn」。何やら日本に上陸する際の前評判が高かったんだが、どうもこの重さ暗さは馴染めなかったなぁ…、今聴けばなるほど、そうか…ってわかるし、楽曲は重いけど歌はメリハリ付いてるしスタンダードになってるから良いんだけど、出て来た時は自分には早すぎた音だったのかも。
んで、聞いてるんだけど…、やっぱり重い、重いけど、こんなにインダストリアルなメタル、メタルっつうよりもノイズに近いギターの歪み具合は7弦系だからだろうな…、あと歪み方も粒が揃っててノイジーだしこういう音自体がかなり無かった音で、そこにこのバッキンバッキンのベース音、この手の音ってKornが最初なのかな。アメリカからこういうのが出てくるってのが90年代のシーンを象徴している。英国系ではオアシスとかだもんな。メタルは無くて北欧系が着々と…って頃、アメリカでコレかよ、と。凄いパワーと何と言うのか…引き込まれ具合が凄いっつうか…それでも割と聴きやすい歌だからウケたんだろうし、メタルサイドからもこのヘヴィダークネスさはウケたワケで、タフな作品だ。他のアルバムはもっと聴きやすくなってるのかもしれないけど、ファーストはもう完全に独自世界。
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