The Stooges - The Stooges

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The Stooges - The Stooges (1969)
Stooges

 ガレージ・パンクの雄として双璧を為すThe Stooges、イギー・ポップって古い人だったんだと改めて認識。来歴見てたら1967年にバンド開始してるワケだからそのヘンの人なんだな〜と。自分的にはどうしても70年代後期のソロ作の印象が強いからもうちょっと後の世代かと思ってしまっていたのだが、Stoogesの時代はモロに開発期でアメリカのサウンドを作り上げていた一員でもあるんだな、と。ガレージ系ってほとんど聴かないんだけど、Stoogesはやっぱりイギーの流れから聴かざるを得ないバンドで、それでも随分と後になってから聴いたけど、こんなんだったらもっと早く聴いとけ、って思ったくらいインパクトがあった。今じゃパンクの元祖なんて言われるけど、当時そんなこと意識してなくてただただ激しく反抗的に欲求不満をぶちまけてただけだったんだろうな〜と。

 1969年のファーストアルバム「The Stooges」。ジョン・ケイルのプロデュースってことがちょいと話題だけどそれがどうの、ってのはよくわからない。ただ、Velvet Underground的な音とも言えるかな…、それにしてはちょっとまとまりすぎてて本来のバンドの持つパワーが封じられてしまっている感じもしないでもないけど。ただ、そんな印象を持ちながらも何か強烈にヘンでアグレッシブなパワーを聴いて取れるんだから相当のバンドのエネルギーだったんだろうとは想像に難くない。ユニークなのは「We Will Fall」みたいなまだまだサイケデリックな要素も捨ててなくて一辺倒なガレージパンクサウンドだけでなく実験音楽的な側面を持ち合わせているという所か。元がサイケバンドだったからそういうのも出来るんだけど、今となってはあまり必要がない音だったかも。

 それにしても冒頭の「1969」からして明らかにハードなパンク。実際パンクロック勢にも相当支持された曲でダムドのが有名だけど、このインパクトは凄いな。ただアルバム全体でとなると後の作品群ほどの迫力・爆発力には欠けるように聴こえてしまう。「No Fun」はピストルズがそのままやってるし、結局ロンドン・パンクってムーブメントとしては76年頃だけど、その前のこの時代に既にアメリカに原点があったということで音的には殊更騒がれるモノじゃなかったって事だ。妙にアメリカが深い所がそういう多様さかもしれない。70年代前半には既にStoogesもMC5もラモーンズもドールズもいて、パンクもR&Rも既に融合してたワケで、時代とのマッチングの問題なんだろうけど。しっかし「The Stooges」の退廃さ加減も凄いなぁ…。



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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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デューク中島  
淫力魔人を予測してましたが

ファーストでしたか。ちょっと外れましたね。ファズを多用した粗いギターとイギーの歌いかたが カッコいいです。私にとってのイギーポップのベストは、ストゥージズのファーストから淫力魔人迄 + メタリックKOです。

2014/06/24 (Tue) 22:42 | EDIT | REPLY |   
茶  

僕はどっちかってゆうと NO FUN が好きなのですが、あの域までいくと「退廃」とかを超えた、明るい暗いを超越した、ラフなロケンロ~ルのパワーを感じました♪
ちなみに、まだマイナーだった頃のヘンリー・ロリンズ・バンドは、ストゥージズをカヴァーしてるのかと思ったです♪調べてみると、ピンク・フェアリーズのカヴァーだったのですが。。。

2014/06/27 (Fri) 00:06 | EDIT | REPLY |   
フレ  
イギー

>デューク中島さん
昔書いてるんじゃないかなぁ、多分。だからです(笑)。

>茶さん
時代変わると印象変わるんでどこが?みたいな気もしますね。
ただガレージ・パンクはやっぱり重要な位置付けだろうと。

2014/06/29 (Sun) 19:41 | EDIT | REPLY |   

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