MC5 - Back in the U.S.A.

何度も書いているが自分はアメリカのロックにはかなり疎い方だ。だからと言って知らないというワケでもないけど、詳しくアレコレと言う程じゃない。それ言うとどれもこれもそんな感じだろ、と言われる部分もあるんで敢えて触れないで普通に書き進めた方がいいのかも。60年代頃からガレージバンドが出て来て、そこにはサイケからの流れがあったり以降はパンクへと多大な影響を及ぼしたりするとのお話だけど、実際にその頃のバンドをいくつもきちんと聴く事は無かった。この流れで折角だから手を出してみた。
1970年にリリースされたMC5のセカンド・アルバム「Back in the U.S.A.」。ご存知パティ・スミスの旦那さんだったフレッド・スミスがギター弾いてますが、いや〜、もうロカビリーに始まりロカビリーに終わると言う50s大好きな感じなアルバム。そいつを1970年のアメリカで出す、ってのもまたパンクなお話かもしれない。その間にオリジナル曲がドドドッと挟まれているけど、どれもこれもその強烈なリトル・リチャードやらチャック・ベリーの迫力に負けない楽曲郡で、かなりカッコ良いアルバムに仕上がってます。ガレージサウンドの雄じゃなくてロックの雄、です。時代が時代だからなのか、敢えてなのか妙に軽い音作りにしてあって聴きやすくした感あるから、そこは少々マイナスだが、だからと言ってバンドの姿が捉えられていないワケじゃなくて、しっかりと本質は聴けるところが面白い。見事。
何かが違う、そう感じる人は多いだろう。デトロイトのパンクロッカーの元祖とも言われるけど、確かにラモーンズほど洗練されてないし、ガレージバンドほどのグチャグチャ感もない、かと言って爆発的な破壊力を持っているんでもない、あくまでもR&Rの延長線上のストレートな世界。不思議だよね…、こんなのがあっても70年代のアメリカは全然ロック不足で…、この路線のバンド郡が勢いを持ってたらまた違うロック史だったろうに。そんなことを思いながら聴いているとまたまたパンチのあるR&Rに引き戻された。
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