Bob Dylan - John Wesley Harding

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Bob Dylan - John Wesley Harding (1967)
John Wesley Harding

 ディランってこないだ来日してたハズなんだけど世間からの無視さ加減ってスゴかった気がする。ストーンズ、ビートルズ(ポール)の来日熱狂ぶりに比べてまったく相手にされてないし会場だって大したトコじゃない…、一体どうしてそんな差がつくのか、やはり英国とアメリカの違い?ロックの重鎮たちが続々と来日公演を…しかも最後の、と形容される来日公演とも言われる中、こんだけ騒がれない大物も珍しい…。そんなことをついこないだ思ったばかりだが、ザ・バンドなんてのも出してしまったのでついでにディランも…ってことで同時期の作品。

 1967年にそれこそBig Pink出自のアルバムになるのかな、The Bandの「Music From Big Pink」がカラフルな作品とすれば本家本元のディランの「John Wesley Harding」の方は相変わらずのシンプル路線で安心のクオリティ、やっぱりディランはこうじゃなきゃっていうアコギとハーモニカ。んでもって歌は相変わらずのシャガれ声にメロディがあるような無いような…ってのもね。いつも思うのだがこの人って名曲なんて絶対出て来ないだろ、って。メロディセンスがあるわけでもなくただ言葉を使うのが上手いからそれが自然にメロディとして歌われて歌詞の内容も相まって名曲と称されるようなことが多く、それはディラン本人がそう聴かせるんじゃなくてディランの崇拝者達が独自解釈をして歌っていくことで初めてそのメロディの良さが伝わるみたいな感じ。だからディランって誰かがカバーした曲から入ってオリジナルのディランに辿り着くとかなり「あれ?」って話になることが多い。オリジナルがカッコ良い!ってなることはまず無い。それが面白さか。

 本作「John Wesley Harding」はディランのアルバム郡の中では相当地味な部類に入るらしい。でもジミヘンがカンバーした「All Along Watching Tower」のオリジナルが入っているからそこそこ知られているアルバムなようだ。まぁ、自分もそこを期待して聴いてたんだけど、アルバムをさらりと聴いていると、あれ?「All Along Watching Tower」って入ってたっけ?どこだ?くらいになる。それだけディランの音のひとつでしかに作品とも言えるし、ジミヘンの圧倒的なアレンジの才能にただただ感嘆するだけかもしれない。少なくとも自分はジミヘンの「All Along Watching Tower」は別曲だとすら思えるくらいのものと感じた。オリジナルのディランのは、歌詞とコード進行だけが残っているような…やっぱスゲェなジミヘン。あれ?ディランの話してるんだよな(笑)。





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フレ
Posted byフレ

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デューク中島  
若手民謡歌手

日本では、PP&Mや ジヨーンバエズのカバーが先行して、解説中で 若手民謡歌手 ボブ ディラン(時にはダイラン)の作品」と紹介されてました。本人のレコードが 日本コロンビアから出たのは 65年頃からじゃなかったかなあ。66年にLPが どっと出ましたけど、フリーホィーリンのジャケットで 中身がハイウェイ61のライク ア ローリング ストーン抜き とか無茶苦茶でした。その頃には 若手民謡歌手ではなく フォーク歌手になっていました(笑)。

2014/06/24 (Tue) 12:34 | EDIT | REPLY |   

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