Albert King - I'll Play the Blues for You

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Albert King - I'll Play the Blues for You (1972)
I'll Play the Blues for You

 音楽には流行モノと普遍モノとあるように思ってる。流行モノにはもちろんポップスなんかも入るんだけど、ロックの中でもスタイルの変化による流行ものってあるし、それはシーンにの一つとして残されるものもあるんだろうけどず〜っと普遍的に聴かれる類ではないってヤツ。一方ではブルースなんか顕著な例だけどほとんど進化変化しないまま何十年も聴かれているというもの。ジャズなんかもそんな感じだけど、かと言ってクラシックみたいに曲だけが残るってモンでもなくてやっぱりプレイヤーの魂がどれだけ音にして出せるかみたいなのが肝で、その魂論がず〜っと引き継がれているモノだから音的には普遍的なものになってる…ってかそのスタイルで出せる魂論みたいなのがブルースなんだろうなと。

 聞いたアルバムが良すぎたのか、かなり心揺さぶられて魂伝わりまくってます、ってのがアルバート・キングの1972年の作品「I'll Play the Blues for You」。スタックスからの2枚目のリリースで最初の「Born Under a Bad Sign」が有名で大抵コイツが名盤として取り上げられているから知名度が全然違うんだけど、こっちの「I'll Play the Blues for You」もかなりの好盤。ジャケットがライブ的だからライブ盤かな〜って思って手に取って聴いてたんだけど普通にスタジオ盤。ただ、どう聴いても一発録音なんだろうな、ってのはあるけど(笑)。このヘンのブルースメンって割と皆シンプルなブルーススタイルから入っていきながら時代の変化と共にバックの音を進化させてるんだけど、この頃にはロック勢がブルースだぜ、みたいなの言ってた時期だから本家本元的に気合は入ってたと思う。んで、面白いことに著名なブルースメンは皆独自の奏法とか個性を確立していたので、次に進んでいったのがソウルやファンクとの合体。黒人的にそっちに進むのはわかりやすいんだけど、かと言って自身がそっちに身を預けるようなことはなくってあくまでも合体。その最たる例がコイツ「I'll Play the Blues for You」って感じ。

 随分とまったりした甘い、とでも言えるかのようなまろやかなサウンドに身を任せながらゴツゴツに奏でられるギタープレイは相変わらずのアルバート・キング節なので何ら変わることはないんだが、バックの音がメロウだからか妙な気分で気分に浸れてしまう…どこかの映画の中のワンシーンに自分が放り込まれたかのような感覚に陥るようだ。そして起承転結の味わいを醸しだされているからか途中途中でシーンが移り変わる、そんな情景が目に浮かぶような作品、見事。白熱した熱いブルースってんじゃなくてこういう作風もあるのか、みたいな意味ではかなり新鮮さがあったんじゃないだろうか。ブルースギタリストの向きが強いからそんなにアレコレと音楽的に云々なんてのは無かったと思うけど色々な取り組みしてて、それが無理なく自分のスタイルと融合しているんだからさすがだな、と。素晴らしいベストアルバムってワケじゃないけど、やっぱり安定のアルバムかな。

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フレ
Posted byフレ

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