Curved Air - Live

Live エア・コンディショニング(紙ジャケット仕様) Masters From the Vaults [DVD] [Import]

 ロックにおけるフィドル=バイオリンが使われ始めたのは多分60年代後半くらいからだと思うが、ごった煮の何でもアリ的なロックが盛んとなった時期に持ち込まれてきている。フェアポート・コンベンションなんてのはトラッドから来ているからそうした楽器の使われ方ってのは不思議ではないが、ロックのフィールドで意識的に使われ始めたのは70年代初期だろう。もちろんキング・クリムゾンなんていう化け物も存在するんだけど、ちょっと変わったところではカーブド・エアーってのが結構良い。もちろんボーカルがお嬢様ってのも聴くには大きく左右しているのだが。

 カーブド・エアーのボーカルを務めているのは紅一点の実に美しいソーニャ・クリスティーナだが、ファーストアルバムでは妙にサイケなギターとバイオリンの織り出すミスマッチな過激さがユニークな荒削りなサウンドで、ちょっと異質な印象。一括りにプログレッシブロックとも云えない時期。セカンドアルバムでは変形6面開きのジャケットがコレクター心をくすぐる作りだったが、音の方も繊細になり、小曲がマニア心をくすぐる秀作。で、サード「ファンタスマゴリア」になると物語性が出てきて名曲も数多く収録され、ジャズ系の面々も揃えたバランスの良い作品なので人気が高い。が、ここで取り上げるのはその次にリリースされた、実態の見えにくいこの時期のプログレッシブバンドには珍しい「ライブ」だ。最初の三枚を聴いてからこのライブを聴くと「え?」って云うくらい激しいロックバンドの音なのだ。ソーニャの歌はヒステリックに叫びまくっているし、バンドのサウンドもごまかしのない正にロックバンドの音で、何となくベールに包まれていたプログレバンドの生々しい証明って感じ。バイオリンって実はロックな楽器なんだ~っていうこともよくわかる。「It Happened Today」からもうハードロック的な音だし(は言い過ぎだが)、綿密に構成された「マリー・アントワネット」って曲ももっと繊細なモノとして聴いていたのがあれ?って感じ(笑)。プログレ~?って嫌悪感のある人も全くそんなこと知らなくてもかっこいいこのライブアルバムこそがこのバンド素晴らしいトコロのはずなのだが…、割と無視されてるかな。

 …と云うのもこの作品以降メンバーががらりと変わり、ドラムには後にポリスに参加することとなるスチュワート・コープランドが座り、この歌姫を妻に据えているのもさすがだが、またもや落ち着いたサウンドに舞い戻ることとなる。こうして聴いているとカーブド・エアーというバンドの歴史においてこのライブ盤は実にはみ出たアルバムで、浮いている。が、そのおかげで妙に人間くさいバンドとして記憶に残るプログレバンドのひとつとして君臨(?)することとなったのだ…。そういえば1972年のライブ(テレビ映像)がDVDでリリースされているのでこいつを見るのも一興かな。

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Comment

[72]

こんばんは。
V.J.です。
確かにこのバンドは実体が見えにくい感じがしますよね。
全て聴いている訳では無いのですが、
僕は、エアコンが一番好きかなぁ、やっぱり。
...それにしても、フレさんは守備範囲が広い(笑)

[87] 何度もTBありがとうございます

カーブド・エアーのセカンドアルバムは大好きな作品で、高校1年の秋に買った時の事を今でも良く覚えています。パステルカラー調の変形6面開きのジャケットが楽しく、傷まないように大切に開きながら聴いていました。CDでは楽しめない、レコードの良さでした。

[2438]

TB有難うございます。
フレさんはソーニャが好きだから(笑)

[3277] カーブド・エアー

カーブド・エアー懐かしいですね。
冷めているような音作りで好きでした。
ちなみに、セカンドは輸入盤で買ったのですが派手さはなくても、ジャケットは如何にもイギリス的な作りで気にいていました。
ストレンジ・デイズ6月号はエアー・コンディショニングだったのですぐに購入して、高校生の頃を思いだしなが記事を読みふけっています。
 個人的には、一番好きなアルバムです。
 Air cut 以降は好きではないので買っていません。
 AIR CUT以降はトラッドにまっしぐらに突き進みました。


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