Gryphon - Raindance

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Gryphon - Raindance (1975)
Raindance

 そういえば英国でも室内楽からアコースティックやらのなんやかんやとやってるバンドあったなぁ…、あぁ、あれか、と思い出して探してみる。何となくイヤな印象が横切ったけど気のせいだろう、ってことで自分のブログを見ると、ほほぉ…初期三枚しかまだ書いてないのか、と隙間を発見出来たので、ならばとばかりに久々に聴いてみることに。アコースティックなヘンな世界の流れでちょいとイタリアンの濃さから逃れたかったのでいいかな、なんて思ってみたが…。

 Gryphonってバンドの4枚目の作品「Raindance」は1975年にリリースされて、それまでとはメンバーが一人入れ替わっているだけなので、さほどバンドの音には影響を及ぼさないだろう…、しかしこれまでのちょいっと高貴で陰鬱さが伺われるジャケットからは大きく変わってビクター蓄音機みたいなジャケだな…なんて苦笑いしながら聴いてみるのだが…、いきなり「は?」となる。いや、これ、あれ?自分はGryphon流してたよな?中身間違ってないか?という具合にあり得ない音が流れてくるのだ。一体どんなバンドのどんな音が入ってるんだよ?と思うばかりに簡単に言えばポップ化したGryphonになっているのだ。何がやりたい??みたいな感じ。

 冷静に聴いてみてもよくわからん。ソフト・マシーンが唐突にフュージョンバンド化したのと同じようにGryphonがここで環境音楽化しているワケだ。全っ然意味分からんし、何でまた?ってのが頭の中でグルグル…、しかも効果音があったりミニマル的になったり一体なんだこりゃ?何だかなぁ…とワケの分からない世界観を味わっているウチに今度はビートルズよりも明らかに雰囲気の出ているカバー曲「Mother Nature's Son」が出てきて、その美しさにやや心休まるのだが…そういう方向性を見出したってことか?いや〜、興味深いアルバムに仕上がっています。決して楽曲レベルややってることがつまらないのではなく、Gryphonというバンドのイメージから大きく逸脱しているので何とも書きようのない作品なのだが、こういうバンドの音として捉えれば中途半端ではあるけどそこそこ良質な作品。もうちょっとどっちかに振れてくれれば良かったんだが…どうにもELOにもなれず…みたいな感じか。

 このヘン真面目に聴かなかったけど、きっと昔もちょこっと聴いてダメだったんだろうな…、記憶に残ってないってことはそういうことだろう。古楽器使ったりしてるのもあるんで新しい方向性を見出している最中であろうとは思う。そして本作からもしGryphonに入った人がいたならば、きっと異なる世界の英国ロックへ進んだ方が良いだろうと思う。その辺も楽しいけどね。



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フレ
Posted byフレ

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