Highway Robbery - For Love Or Money

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Highway Robbery - For Love Or Money (1972)
For Love Or Money

 最近のYouTubeってさすがにGoogle配下なだけあって右側に表示されるオススメ映像の表示が随分とニッチな世界まで同傾向を示すようになっている。しかもユーザーの傾向値も見るらしく、キャッシュにあるレベルでそのヘンの過去ログも検索値に入れている。そして双方を融合した表示になっている。何が言いたいかと云うと、要するにユーザー個別にオススメを表示しているってことで、その精度と言うか嗜好性がかなり個人に近くなってきてるって事。ユーザー的に何が嬉しいかと考えなくても良くなる、って事か。一つの曲を聴いて右側に並んでいるバンドを適当にクリックすると確かに似た系統のバンドの音を聴くことが出来るので、新しく知るバンドの音も容易に発見できるって事だ。しかも実際に音が聞けるんだから価値は高い。昔じゃ考えられなかった発展だが、随分と進化したな…。そうして聴いてたバンドが本日のお題。

 Highway Robberyってアメリカはボストン出身のバンドで1972年のアルバム「For Love Or Money」なんてのがあるようだ。割と知られていたのかB級系なのかどうなのかは知らない。多分B級だろう…ってかこの時期のアメリカのハードロックバンドってほとんど出て来れない時代だったみたいだし、それでも出てきているってのは実力結構あったんじゃないだろうか、とは思うが…。この時代のボストンってエアロスミスと同時期だし、アメリカ的にはグランド・ファンクなんだが、似たようなパワーは持ってるのが面白い。エアロスミスよりも全然ヘヴィロックでモロに英国ハードロックの影響をそのまま出してる感じで、聴いてると何処のバンド?って思うくらいの音。ただしこの乾いた音はカナダかアメリカか、っていう質感ではあるけどね。ワイルドだし、まぁ、アメリカかな〜、あとは何処だろ?なんて聴きながらの楽しみもあった。こういう楽しみ方は情報だけから入ってた昔とは大きく異なってて、音を聴いて自分の知識と経験から推察して情報に行き着くという、ある意味自分への試金石でもあるから楽しい。自分なんかはアメリカモン知らないから余計に、かな。

 さて、このHighway Robberyの「For Love Or Money」ってのはトリオ編成のバンドとは思えない程のハードロック感。GFRをもっと流暢にハードにした感じで、テクニック的にも割とこなれてて、ベースが凄い、これが良い。歌も爽やかでメロディアス、売れても良かったバンドだがなぁ〜、もうこういうのは求められてなかったのかプロフェッショナルさが足りなかったのか、ただこの「For Love Or Money」はかなり傑作に聞こえます。この手の音が好きな人にはコレクション行きでしょう。ただしさすがにこのジャケットはアメリカならではのダサさだな…。しかしアマゾンのこのバカ高いプレミア…スゲェ…。







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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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kazz_asai  
米HR良心作

この作品、知ったのはもちろんCDで再発されてからなのですが、70年代米産B級ハードの中ではParish HallやTruth&Janeyなどと並んで、かなり好きなバンドです。
かなり攻撃的なGを全面に出しながら、情感に流れず押しまくる感覚は往年のCACTUSに通じるものを感じさせますし、その反面でキャッチーなバラード、コーラスワークを駆使したポップなナンバーなんかも収録していて、なかなか芸が細かいところをうかがわせます。
解説を見るとGFR meets RUSHなんて文言でプログレッシヴな一面を紹介していますが、私にはそれはちょっと理解できませんね。あくまでもアメリカンHR初期の良心的な作品として称揚したい作品です。
しかしAmasonのプレミア価格は凄いですね。まさかこの価格で買う人はいないでしょうが…

2014/01/30 (Thu) 20:17 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  
怒号のやりっぱなしトリオ

 アメカナってギターが3人も4人もいる大所帯か、最小ユニットのバンドか両極ですよね。この連中を知ったのはギターが在籍していたATLEEつながりでゲットしました。ロス出身のFEILDSやNY出身のSIR LOAD BALTIMORE、少し遅れてTRUTH AND JANEY・・・これらのバンドに通じる"引き倒し系"のへヴィーロック。そんななかに入れても全く聴き劣りしない強烈な爆音が全編にわたり繰り広げられて、初聴きの時は思わず小躍りしてしまいました。英国も含めた欧州よりさらに膨大な数のバンドが土の中に葬られているのか想像も出来ません。特にトリオ編成と聴いただけで思わず食指が・・・もう病気です(笑)。
 ジャケのセンスは・・・米国産はもうあきらめるしかありませんね。このアートワークとは無縁で、かつ無造作なポートレイトは英独の連中だとほとんどジャケ裏かインナーにしか使いませんよね、例外もたまにはありますが・・・。まぁ、要は中身ですから(笑)。

2014/01/31 (Fri) 12:42 | EDIT | REPLY |   
フレ  

>kazz_asaiさん
うわ〜、やっぱアメリカB級まで詳しいですね。自分はまるで無知なので新たな楽しみしてますが、まだまだです…。

>クリタカさん
やっぱりキャリアが長いと違うなぁ…勉強になります(汗)。

2014/01/31 (Fri) 21:15 | EDIT | REPLY |   

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