The Cranberries - Bury the Hatchet

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The Cranberries - Bury the Hatchet (1999)
ベリー・ザ・ハチェット

 新しい音楽世界への挑戦や深追いって割と機を見てはやるんだけど、なかなか進みきれる程の音に出会える事は多くないかもなぁ。先日来ケルト・トラッド・伝承音楽的なのをちょこっと試聴してたんだけど勘が悪かったのかあれこれ聴くも想像していたような音に出会えなくて、その放浪の試聴癖を終えたトコロ。アイルランドの伝承音楽と言いつつも本当の意味での伝承音楽そのものを聞きたかったワケでもなく、もっとポップに近くてロックに近いものを探しててさ、それは刺激を欲しかったから。Ionaとかもあんまり好みじゃないしかと言って…って話でね。結局古くからよく知ってるバンドに戻って来ました。やっぱりポップの世界で売れるってのは人に知られるという意味では大変重要な事なんだな、と認識した次第。

 1999年リリースのThe Cranberriesの4枚目の作品「Bury the Hatchet」だが、このアルバム自体は当時聴いていなかった。アルバムジャケットはヒプノシスなのでそりゃ速攻で目に付くし、言われなくてもヒプノシスだろってのは見りゃ分かるからバンド名と共にすぐに記憶されたんだが、以前はそれほどこのThe Cranberriesの音に特殊性を感じなかったんで、単なるポップバンドだなくらいしか意識しなかったし。ただ、聴いた感じでは割と嫌いじゃないな、と言うのはあって、CD安けりゃ考えるかくらいだった。それが時が経つとどんどんCDが安くなるバンドでさ、大半のが200円とかで買えたから気になってたのは何となくそのヘンで買ったような気がする。何枚もあるもんな(笑)。

 さて、その「Bury the Hatchet」はジャケットのインパクトと音のチグハグ感がどうにも、というイメージがあってどっちも必要としてなかったんじゃないかとか勘ぐってしまうのだが、仕事とすればそれはおかしくない。ただ、芸術作品として捉えるとこれほど似つかわしくない組み合わせもあまりない(笑)。売るためのインパクト?いやぁ~、ヒプノシスの名前は英国ロックファンには訴えるけどポップスファンには意味ないし、ポップスファンからしてこのジャケットの意義って解らないだろうしさ、いや、ロックから見ても解らないんだけど、それはなんかひとつの作品として見れるだけです。ってのはさ、中の音が以前にも増して鋭くなってて如何にもって言うか、The Cranberriesってこういうのが武器だったよな、と言う裏切られ無さ感たっぷりでね、悲壮感もあるしテンション高いんだよ。バンド内紛やドロレス姫の出産後とか色々あった結果の再結成アルバムみたいなもんだからバンドとしても心機一転ファーストアルバムみたいな取り組みで臨んだアルバムだったようで…、結果としては彼らの全作品中でもかなり良質な部類になってるでしょう。それにはジャケットも意味合ったんだろうけどさ。自分もこういうテンションとかロック感や聞きやすさってのは良いなと思うし、好きですね。もしかしたら年と共にこういうのが好きになってるかも。

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フレ
Posted byフレ

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