Detective - Live From The Atlantic Studios

ソウルフルな音と英国ハードロックな音を組み合わせたバンドって割とあちこちにあったんだなと幅を広げて聞いていると思った。自分がそういうのが好きかと言われるとそうでもないけど、そんなに多くは聴かないから聞いた時にハッとすると言うか、新たな衝撃を受けるような部分はあって、黒っぽいけどカッコ良いな、って思えるレベルのものなら面白く感じる。黒くなりすぎたりハードロック色が消えたりすると何かわかんなくなるからアレだけどその辺が好みの差だろうなぁ…とか色々考えながらバンドのロゴとか見ててふと思ったのがこのバンド。
Detectiveの幻のライブアルバムだった「Live From The Atlantic Studios」。まぁ、このアルバムはさ、昔々ロックに興味を持ってアレコレ漁りまくってた時に、Silverheadに出会ってそのあとDetectiveってバンドが〜ってなるワケでさ、もちろんJimmy Pageの〜とかZeppelinのSwan Songで〜なんてあるから聴かなきゃいかんでしょ、持ってないといかんでしょ、ってなくらいに思ってて探すワケ。でも、どうしてもどうやってもこの「Live From The Atlantic Studios」というのは見つからなくて、それもそのはず、そもそもがプロモ盤としてしか流通させてないんだから一般で手に入るはずがないアルバムだったのだ。そんなもんさ、バンドのカタログに載せておくなよって言いたいよな。普通載らないし、載ってるバンドって見ることもなかった。その是非はともかく、Detectiveの場合はそれが公然とした最後の隠されたライブアルバムってことで知られていて、アナログ時代から超レアアイテムとして目されていたのだった。多分一回もレコード屋で見たことなかったんじゃないかなぁ…、どんなジャケットかも知らなかったくらいだし。ある時ブート紛いのCDが出てて驚いたけど、その時はもうブートで聞いてたからまぁいいや、って事になったんだが、その後何年もして…このCDいつ出たんだろ?見事にライブアルバムとしてオフィシャルでリリースされているんだから感動ですよ。音そのものもクリアーな迫力だしジャケットカッコ良いし…プロモーション盤バリバリのデザインだが(笑)。
そして中身を聴いてまた驚きと感動の嵐で、音が良くなってた分迫力満載で、モロにボンゾなドラムの音処理が嫌でも耳に付く。これが心地良くて、そこに全盛期のマイケル・デ・バレスのあのシャガれた熱唱が入ってくる、音的にはアトランティックスタジオでのライブというのもあってかそんなに乾いた音じゃないからしっかりと英国ファンクハードロック的で美味しい。そうそう、そもそもアトランティックのスタジオでライブ録音して、それをラジオ局に出して流してもらおうというための放送局向けレコードだった、ってことなんだよな。そもそもよくラジオでライブとか流れるのって、ラジオ局で一旦アセテート盤やらレコードやらを作っちゃうんだよね。DJとかMCとか全部入れたもの。だからそのトランプリションディスク盤ってのが数枚あって…ってのは地方のラジオ局にも送るからさ、それは普通はラジオの再放送なんかでも使うからしまってあるんだが、何らかの理由で持ち出されたり売られたりするとアングラに流れてくるワケ。ふつうはそういう流れなんだけど、それならば自分達で先にトランプリションディスクを作ってしまえ、ってのが本作なんだろうと。レーベル負担で作るから版権はレーベル側になるし、今回みたいな再発時も難なくクリアーできるってお話。BBC音源とかモメたりするのはココの違いなんだよね。生放送だけってのは録音残ってないのもあるし。
話逸れたけど、ほんと、聴いてって当時のDetectiveってバンドのポテンシャルが全部出ていると思うし何で解散しちゃったんだい?って言いたくなるくらいにロックバンドしたライブスタイルはカッコ良いけどなぁ。せっかく一般でも聴けるようになった今なら聴いておくべき音源の一つです。
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