Bob Marley & The Wailers - Live!



レゲエミュージックがロックのフィールドに顔を出してきたのはいつ頃なんだろう?多分70年代に入ってからだと思うんだけど、その頃の筆頭って多分ダントツにボブ・マーリーしかいないでしょ。あんまりレゲエの方は深く調べて聴き入ったことがないので詳しく知らないけど元々はスカってのがあって、それが徐々に柔らかくなってきた後に出来上がったのがレゲエミュージックで、既にその時点でロックと同じく融合音楽になってるワケだから言葉は違うけどロックと大して差がない育ち方してるみたい。ただ育った国とジャンルが違うだけ。だからワールドワイドになってきた時点でロックとレゲエが出会うこと自体は至極当然のことなんだよね。中でもボブ・マーリーっていう人の人生は凄くロック畑の人間達には共感できる面が多くて、しかも大麻の香りプンプンするってのも好かれたのかもしれん(笑)。
そんなボブ・マーリーの数ある…それこそ近年CD時代になってから彼等の発掘音源なども含めるとジミヘンまでとは言わないがかなりの音源がオフィシャルリリースされてきているのだが、それでもやっぱり色褪せることなく今でも世界中で愛聴されているのが「Live!」のハズ。1975年7月にロンドンで行われたライブを収録した一枚で、多分このアルバムが後の英国での若きパンクスに多大な影響を及ぼしたサウンドだろうと思うんだけど、何というのか…心地良いライブアルバム。凄いっていう言葉じゃないんだよな、コレ。いや、アルバム自体は結構聴くし心地良いし絶対人にも薦めたい作品だけど、凄いから、っていうより何というのか、これがレゲエの最高峰だから、コレでわかんなかったらレゲエは聴かなくていいんじゃない?っていうアルバムとして存在しているかな。そういう意味ではモータウンの作品なんかも同じように薦めたいってのもあるけどね。
そうだな、冒頭のかけ声からライブが始まるぞっていう雰囲気とやっぱりアジテーションを凄く感じるってのは全編に渡ってあるし、それともう一つたっぷりと感じるのが、す~んごく甘ったるいハッパの香り。何なんだろ、これ?っていうくらいに甘ったるいハッパの香りがプ~ンって漂ってるんだよ、ホントに。音楽って凄いよな、匂いまで表現できちゃうんだもん。匂い、物質的な意味での匂いが香るアルバムってそう多くはないけど、中でもこいつはダントツ。他のレゲエミュージックの軽々しさとは全く違う存在感を放っているのはそこだね。もちろん収録曲全てが代表的な作品ばかりで、特筆すべきはやっぱり「No Woman No Cry」なんだけどさ…、コレはギターの音色も含めて完璧にボブ・マーリーの世界…っつうかレゲエミュージックに於ける甘いメロディの代表。他にも自分的には「Burnin' & Lootin'」なんてのも好きだったりするけどね♪後半の楽曲はもう怒濤の名曲連発で、真夏に汗を垂れ流しながら聴いていると熱さを忘れさせてくれるサウンド…、ホント素晴らしい。
同じジャケットでロンドンのレインボウでのライブを映像で収録したDVD「ライヴ・アット・ザ・レインボー」もリリースされているので、どんなんかも見ておきたい輩にはコイツを薦めるね。それと調べてて知ったので偉そうに書けないけど「Live at the Roxy: The Complete Concert」なんてCDもリリースされているので今の時代ならボブ・マーリーの歴史を結構容易に紐解けるみたいなのでこのレゲエの帝王を漁ってみる夏休みってのも良いかも♪ ちなみに他にもブラック・ウフルとかスティール・パルスと云ったロック寄りのレゲエバンドもあるんだけど、ボブ・マーリーのがやっぱり「レゲエ」なんだと思う。レゲエリズム、ではなくって「レゲエ」ミュージックね。要するに模倣じゃないよってことだけなんだけどさ♪
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