Eric Clapton - 24Nights

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Eric Clapton - 24Nights (1992)
24ナイツ

 昔々十代の頃とかハタチ前後くらいってこれでもかってくらいレコード聴いてて、聴くのも集めるのも探しに行くのもとにかく楽しくて、さらに言えば貪欲に何でも吸収して情報収集にも暇がなく、そして仲間ともアレコレ語りよく時間あったもんだと思うくらいにロックに対してアグレッシブだった。そのヘンからか各バンドのソロアルバムにも手を出すようになって、いくつか聴くワケ。大抵面白くないからほとんど聴かないけど、どこか大人な音になっちゃってると感じるのが多かった。ストーンズのロン・ウッドやキースもそうだし、ロッドの事もそう思ってたしプラントなんて論外なくらいだし、ジミー・ペイジだって大人しかった。なんかバンドのギラギラ感がないのが不思議で、それじゃソロアルバム買う意味ないじゃないか、なんで作るんだ?くらいに思ってたもん。今でもそれはあるけどね。

 エリック・クラプトンと言う人も自分にとってはそういう一連な流れな人と同じで、バンド辞めてソロでやり始めた人、なので大人の音で面白くないアルバムを出す人になっちゃってたんだな。まぁ、大いなる誤解があるんだが、事実面白いアルバムは多くはなかった、ように思う。ヤク漬けアルバムばかりで、抜けたかと思ったらフィル・コリンズと組んでポップス行きからバブリーへ突入、どうにもウリ方が違った方向に進んでって「Unplugged」で息を抜いてみたらそれが一番当たったという更に皮肉なミュージシャン。そのへんからはほとんど聴いてないなぁ…。でもね、その前くらいのは割と原点回帰?って感じにブルースに戻ってったからちょっと面白くて割りと聴いてた。実際聴いてたのは丸ごとライブのアングラモノだったけど、オフィシャルではコイツです。

 「24Nights 」。ご存知1990年と91年のロイヤル・アルバート・ホールの立て続け公演の記録からいくつかを抜粋してまとめたライブアルバム。構成はいつもの面々とブルースメンとのセッション、そしてゴージャスな編成と自身の幅の広さを魅せつけるかのようなライブセットを繰り広げていた頃で、実際それだけのエンターティンメントだったようだから大成功に終わったみたいだが、なかなか出来ないよなぁ、そんなこと、と。その意味ではやはり凄い。アーティストとして売るものは売って稼ぎ、その分経費を使ってやりたいことをどんどんやってゴージャスに仕立てあげていく、しかもそのやりたいことはきちんと自分のやってみたいことが大半だから気合も入る。そしてそれはまたポップの世界として成功するモノになり…と良い方向に転がって行き続けた結果だが、こういう人は稀だろう。代償も大きかったようだが、それでも得たものも大きいようで、しかもそれでいてストーンズとは古くから今でも交流を持ってロックの世界と繋がってる、もちろんギターは味があるレベルをキープ。こうして考えるとそうだな〜、エリック・クラプトンって凄いね。

 話戻って「24Nights 」は熱気に溢れててまだギターが色気を放ってるのが良い感じ。当時もこんだけ原点に近づいてギター弾いてくれていいねぇ、と思ったが20年経ってまた聴いてみてもやっぱりエネルギッシュなショウだと思う。音はややショボイけど、ライブアルバムの中では面白いんじゃないかなぁ。今の時代なら超拡大版とか出せそうだけど出さないんだろうか?別に出しても買わないけど、もうちょっとフルパッケージで聴いてみたい、見てみたいってのはある。

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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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風呂井戸  
どうもよく解らん世界

 エリック・クラプトンを聴いてもどうものめり込めない。よく解らないがやってるね・・と、思うだけ。ただいつも言っていると思うが、ロジャー・ウォーターズとの共演ライブでピンク・フロイドの曲を演じたときには、”なるほどやっぱり凄いや”と思った。ギルモアと違う世界を見せつけられた。迫力もあった。あのライブのオフィシャルなモノが無いのが残念です。

2014/01/08 (Wed) 09:05 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  
う~む、ナンか退屈だぞぉ~

 ブリティッシュロック三大ギタリストのひとり、ギターの神様、スーパーギタリスト、ハードロックギターの創始者・・・世間がなんと賞賛しようが、クラプトンは私にとって"レゲエのおじさん"です(笑)。
 確か1990年武道館だったか代々木体育館でのライヴ・・・行きましたよ、同僚にムリヤリ誘われて(笑)。何曲目かは覚えていませんが、途中で深い眠りに着いてしまいました。終盤近く"Layla"のイントロでわぁーっと歓声があがって、それでお目覚め。それでも会場は満員でしたし、この期に及んで武道館クラスで何日も公演できるヒトは他にいないでしょう。
 思えば、彼がハードロック・ギタリストであった事は、ただの一度もありません。伝説のCREAMはハードででかい音量のブルースに他ならず、リアルで知ったのは既に大ヒット中の"保安官を撃っちまった~"でした。「ホントは凄いヒトなのかも・・・」
と初めて感じたのは他人のデビュー作でした。なんの予備知識もなく聴いたそれは「誰じゃこの躍動感溢れるプレイは・・・」と主役そっちのけで聴き入りました。ロジャー・ウォーターズ「ヒッチハイクの良し悪し」という作品ですが(笑)。

2014/01/08 (Wed) 13:07 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ロジャーのギタリストとして…

>風呂井戸さん
やっぱそこ行きますよねぇ〜。あのライブのクラプトンは見事にギルモアの幻影を払拭してくれましたし。フィシャル出なかったのはクラプトンだからだろうか、惜しいですね。

>クリタカさん
自分の感覚と近い人がいるってのは安心感増しますね(笑)。さすがにレゲエのおじさんではないですが、ロジャーとの共演が一番ってのは大いに納得です。うん。

2014/01/09 (Thu) 19:14 | EDIT | REPLY |   

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