Eric Clapton - 24Nights

昔々十代の頃とかハタチ前後くらいってこれでもかってくらいレコード聴いてて、聴くのも集めるのも探しに行くのもとにかく楽しくて、さらに言えば貪欲に何でも吸収して情報収集にも暇がなく、そして仲間ともアレコレ語りよく時間あったもんだと思うくらいにロックに対してアグレッシブだった。そのヘンからか各バンドのソロアルバムにも手を出すようになって、いくつか聴くワケ。大抵面白くないからほとんど聴かないけど、どこか大人な音になっちゃってると感じるのが多かった。ストーンズのロン・ウッドやキースもそうだし、ロッドの事もそう思ってたしプラントなんて論外なくらいだし、ジミー・ペイジだって大人しかった。なんかバンドのギラギラ感がないのが不思議で、それじゃソロアルバム買う意味ないじゃないか、なんで作るんだ?くらいに思ってたもん。今でもそれはあるけどね。
エリック・クラプトンと言う人も自分にとってはそういう一連な流れな人と同じで、バンド辞めてソロでやり始めた人、なので大人の音で面白くないアルバムを出す人になっちゃってたんだな。まぁ、大いなる誤解があるんだが、事実面白いアルバムは多くはなかった、ように思う。ヤク漬けアルバムばかりで、抜けたかと思ったらフィル・コリンズと組んでポップス行きからバブリーへ突入、どうにもウリ方が違った方向に進んでって「Unplugged」で息を抜いてみたらそれが一番当たったという更に皮肉なミュージシャン。そのへんからはほとんど聴いてないなぁ…。でもね、その前くらいのは割と原点回帰?って感じにブルースに戻ってったからちょっと面白くて割りと聴いてた。実際聴いてたのは丸ごとライブのアングラモノだったけど、オフィシャルではコイツです。
「24Nights 」。ご存知1990年と91年のロイヤル・アルバート・ホールの立て続け公演の記録からいくつかを抜粋してまとめたライブアルバム。構成はいつもの面々とブルースメンとのセッション、そしてゴージャスな編成と自身の幅の広さを魅せつけるかのようなライブセットを繰り広げていた頃で、実際それだけのエンターティンメントだったようだから大成功に終わったみたいだが、なかなか出来ないよなぁ、そんなこと、と。その意味ではやはり凄い。アーティストとして売るものは売って稼ぎ、その分経費を使ってやりたいことをどんどんやってゴージャスに仕立てあげていく、しかもそのやりたいことはきちんと自分のやってみたいことが大半だから気合も入る。そしてそれはまたポップの世界として成功するモノになり…と良い方向に転がって行き続けた結果だが、こういう人は稀だろう。代償も大きかったようだが、それでも得たものも大きいようで、しかもそれでいてストーンズとは古くから今でも交流を持ってロックの世界と繋がってる、もちろんギターは味があるレベルをキープ。こうして考えるとそうだな〜、エリック・クラプトンって凄いね。
話戻って「24Nights 」は熱気に溢れててまだギターが色気を放ってるのが良い感じ。当時もこんだけ原点に近づいてギター弾いてくれていいねぇ、と思ったが20年経ってまた聴いてみてもやっぱりエネルギッシュなショウだと思う。音はややショボイけど、ライブアルバムの中では面白いんじゃないかなぁ。今の時代なら超拡大版とか出せそうだけど出さないんだろうか?別に出しても買わないけど、もうちょっとフルパッケージで聴いてみたい、見てみたいってのはある。
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