Helloween - Keeper of the 7 Keys Vol.2

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Helloween - Keeper of the 7 Keys Vol.2 (1988)
Keeper of the 7 Keys Vol.2

 何となくの系譜に従って駒を進めているので予想通りの展開のバンドしか出せないのがちょいと自分でも残念。ちょっと外した音を出したいところはあるが、全然極め切れてないから聴くことそのものを楽しんじゃってね…いいでしょ、聴くことを楽しむって当たり前の事がさ、なかなか出来なくなってて、あれはこうだとかこれはあそこがとかそういうの思っちゃうじゃない?でもそんなこと関係なく音を純粋に楽しんで「へぇ~」って楽しむんです。普通です、普通だけど機会が減ってただけ。それが今また楽しめてる。積みCDとか多い人は聴かなきゃ義務感が強くなってきて楽しめない部分あるだろうし、いや、楽しいんだけど、どこか義務感出るんだよね。聴き慣れちゃった人は聴き慣れててワクワク感ないから冷めちゃうし、そうじゃなくてなんかワクワク感。それがいいね。

 1988年にリリースされたハロウィンの傑作と誉れ高い「Keeper of the 7 Keys Vol.2 」。前作…いや、前半「Keeper of the Seven Keys Part 1」を聴いたのは一年前くらいらしいから自分が聴いたことあるのはまだそんなもんだ。今回「Keeper of the 7 Keys Vol.2 」を聴いてて思ったのは、いつのバンドだ?って話。今のメタル界にこういう音ってたくさんいるじゃない?だから今のバンドの音がしても全然違和感ないし、それでいてアルバム質が高いんだろうなぁ、面白く聴こえるからさ。今のバンドでもいつのバンドでも自分的にはこの世界ってそんなに詳しくないから2次元的に聴けるんです。2次元的ってのは今も昔も同じように並べて聴けるって意味でして、時系列がリアルに存在しないから並列に聴ける。そうするとこの「 Keeper of the 7 Keys Vol.2」ってのはやっぱりその意味でもスゲェ、って話なのにしかも1988年の作品だと?ってなると更に凄みを増すワケです。当時から名前は知ってたバンドだったんだが、こんな音だとは知る由もなく、70年代ロックの世界に走っていった頃の自分だったからな…。

 「Keeper of the 7 Keys Vol.2 」、スゲェスゲェ…ドイツからこんなの出てくるなんて思いもしないし、どこがドイツなんだ?ってのが古いリスナーの印象。今では多分ジャーマンメタルって言えばこの類の音なのかもしれないけど、自分のドイツ感ってスコピとアクセプトとネーナだから到底こんなフラッシーでアニメ的でメロディアスなメタルなんて出て来ない。以前の記事のコメントで書かれていたけどアイアン・メイデンをドイツ人が間接的に拡大解釈したらこうなった、という進化の論理は確かにあるかもってのが分かる。あのドイツ人が何かスゲェ明るく楽しそうにやってる姿が浮かんできて、えぇ?ってのあるしホント突き抜けてる作品だなと実感。ただね、自分はこの手の音を記憶出来ないです。聴いててスゲェ!って思うけど記憶に残らないの。何か流れてっちゃって何回聴いても覚えられない…覚えようとしてないのかも。毎回スゲェ…とかこんなんだったっけ、スゲェなと思うんでそれはそれで楽しめるのだが、本質的に自分の物にする音ではないのだろう。ただ、非の打ち所が無いアルバムってことに異論はないし、そう思う。この時代によく作った…どういう思考回路でこんなのが出てきたのか、の方が気になるね。

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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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クリタカ  
パート2と銘打っていますが・・・

 デビュー作はミニアルバム、1stフルレンス。どちらも結構気に入って聴いていました。ACCEPTはジャーマンメタルとはまだ言われていなかったと記憶しますが、HELLOWEENはそのジャーマンメタルの急先鋒的な捉え方をされていた様な気がします。'70年代から活躍し既に大成功を収めていたSCORPIONS。またその派生バンドともいえるZENOやFAIR WARNING。小型スコピーといわれたTRANCE、小型ACCEPTともいわれたRAILWAY・・・個性的なバンドが続々ドイツから登場し隆盛を誇っていた時期がありました。しかしHELLOWEENはそれらどのバンドより頭ひとつ抜け出した存在でした。
 しかし、前作パート1は「悪くはないがナンか垢抜けないし、ドン臭いなぁ~」という印象がありまして、パート2が出てもすぐ買う気にはなりませんでした。ところが本屋で立ち読みをしていた時に「何か気になるな」という店内のBGMはまさにこの「守護神パート2」でした。全曲やってたと思いますが、もうカッコ良すぎて立ち読みどころではありませんでした(笑)。
 練りに練った楽曲群、格段に向上した各プレイそしてアルバム構成等々・・・前作にあったイモ臭さは完全に払拭された傑作に仕上がりました。しかしココからまた同傾向の「のれん分け」バンドが出るとはこの時点では予想だにしていませんでした・・・

2013/12/05 (Thu) 23:47 | EDIT | REPLY |   
kazz_asai  
黄金の夜明け

この頃、ある事情で以前ほどHM/HRに耽溺していませんでしたが、そんな私をして再び忠誠を誓わせしめた乾坤一擲。それが「守護神伝Part2」です。
1970年代の最後の年、潰えんとしていた英国HRの焦土から、HMという新たな旗の下にアイアン・メイデンが現れた時を思い起こす事件でした。
前作Part1も「Future World」「Twilights of Gods」に代表される「歌えるパワーメタル」の傑作でしたが、このPart2の驚くべき楽曲の内容の高さは、「Eagle Fly Free」「March of Time」「I Want Out」の3曲だけでもPart1全体を凌駕するとさえ思えてしまうほどです。
そしてこの後、「ハロウィンのような音」を探し求めるとともに、つまみ喰い程度だったスラッシュメタルにも一気に魂を奪われることになりました。
この作品と出会わなかったら、ZEPとDPとSabbathだけで余生を送っていたかも知れません。

2013/12/06 (Fri) 20:57 | EDIT | REPLY |   
ヒゲ・スカイウォーカー  
これが究極。

メロパワ/メロスピ系の曲って金太郎飴状態になりやすいような気もしますが、その始祖である彼らこそが初期からバラエティ豊かな曲作りをしていた/できていたというのが面白いです。で、この作品こそその点が如実に表れていますし、私の所有CDの中で最も愛する作品でもありますね。

しかし、第一段落の文章は身につまされます。「積みCDとか多い人」って誰のことだ?という(笑)
私としてはブログの更新頻度を下げれば、「純粋に楽しむだけ」っていうのできるかもしれません…

2013/12/06 (Fri) 21:41 | EDIT | REPLY |   
フレ  
かぼちゃさん

>クリタカさん
古くからメタル聴いててリアルタイムでコイツらの音にも感化されたってのは見事だな〜と思います。やはり響く部分多かったんでしょうね。自分なんかはそういう意味では全然でしたから…。

>kazz_asaiさん
Zep、DP,Sabbathの王道リスナーからしてもコイツは響いたってことですよね…、う〜ん、やっぱ自分もキチンと制覇しないといけないバンドかも…と焦る次第です。

>ヒゲスカさん
御大二名が評価されているものを若かりしヒゲスカさんもそのセンスで早くも制覇しているってことはセンスあるんだなぁ〜と思います。ぜひそのままヒゲス化してってください(笑)。
積みCD…はいはい、そういう時代もありました、自分も。でね、やっぱ楽しく聴かないとダメなんですよ、耳に入ってこないんです、聴かなきゃ意識だと。だからブログはそこそこに音を楽しむのが先の方が良いかもなぁ…と自分が思ってたりします♪

2013/12/08 (Sun) 19:16 | EDIT | REPLY |   

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