Michael Schenker - Bridge The Gap
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Michael Schenker - Bridge The Gap (2013)

21世紀になってから往年のアーティスト達が続々とシーンに復帰してきた…おかげで若手のバンドを漁る必要もなく、再結成やら夢の組み合わせやら復活作品やライブ盤など今は一体何年なんだ?ってくらいに古い連中が元気に頑張っている。目下気になるのはジェイク・E・リーの復帰作「RED DRAGON CARTEL」なのだが、それはもうちょい先ってことでその前にここのトコロ元気の良いマイケル・シェンカーの新作を早々に聴いたのでちょいと…。
2013年リリースの新作「Bridge The Gap」は前作「テンプル・オブ・ロック」のツアーでバンドとして一緒にやったスコーピオンズのリズム隊とヴォーカルにはドゥギーをそのままメンバーにした何とTemple of Rockというバンド名義での作品で、ココのトコロず〜っと元気にシーンで頑張ってくれているマイケル・シェンカーの勇姿は何とも微笑ましい限り。ディーンのフライングVに替えてからの音にも随分と慣れてきたのでマイルド感の足り無さなんかも、こういうもんだろうなくらいで聴けるようになってきた。そして新作「Bridge The Gap」はここ一連のアルバム「IN THE MIDST OF BEAUTY」や「テンプル・オブ・ロック」の作風とほぼ同じ感触ではあるものの、メンバーがメンバーなのでかなり一体感のある充実のアルバムとして仕上がっている感じ。やっぱりバンドらしい音ってのは重要だ。それと言うのもリズム隊の一体感や空気感がズレないってトコが大きいかな。ドゥギーの歌はライブを見る限りでは声に文句なくかなり良いじゃないかと思ってたけど、オリジナルなメロディになるとちょっとセンスに欠けるかな〜。そのヘンはヘタだけどゲイリー・バーデンの方が似合ってたってトコで、「IN THE MIDST OF BEAUTY」なんてのはそういう意味でマイケル・シェンカーらしい。前作「テンプル・オブ・ロック」はちょいとメロディセンスありすぎてキャッチー過ぎた感があったんだが、難しいものだ。
一方ギター的に聴いてみるとテクニックやフレーズなんてのはもちろん何の問題もなく、どころか相変わらずマイケル・シェンカー節バリバリのリフとコード進行の組み立てでちょいとヘンな音階でのリフなどもここ最近からよく出てくるようになってるし、ちょっと変拍子?みたいに聴こえるリフも増えてきている。しかしどの曲もリズムに大きな変化はなく、またバラード的なものや静か目な曲、ミドルテンポでの重い曲なども無いのでアルバム全体が一辺倒な印象を受ける。作品レベルはかなり上質なので古くからのリスナーは曲そのものは満足できるしギタープレイにしても相変わらず正確なタイム感とピッキングに安心するはず。ただねぇ〜、残念なのはさ、昔のあのメロディックでドラマティックでヨーロッパ的な感動する美しいフレーズは聴かれないってとこだ。手癖なのかな、速弾きとチョーキングとロングトーンの組み合わせはそりゃ見事ですが…、「Red Sky」とか「System Failing」みたいな感動的なまでのソロの組み立てとか「Captain Nemo」や「Into The Arena」のような教科書的なギターソロはないし、マイケル・シェンカー風のギターソロをそこかしこに詰め込んでギター好きを満足させてくれているという世界な感触。
アルバムとしては良い作品なんだけどなぁ〜、あのギターソロを聴きたいから何度も聴くっていう作品には仕上がってない。このメンツでの作品だから勿体無いなと。このくらいの楽曲だったらマイケル・シェンカーならいくらでも作れるだろうよ、って思うくらい個性的且つ独創性のあるものだけど、そこにやっぱりギターソロが美しく決まってくれてこそなんだよな〜、贅沢言うけどさ。昔の曲をライブで聴くのも良いけど新作でも感動したいんだよな。どうにも同じポジショニングでギターを手癖で弾いている、イングヴェイみたいなことからは脱出してほしいね。

21世紀になってから往年のアーティスト達が続々とシーンに復帰してきた…おかげで若手のバンドを漁る必要もなく、再結成やら夢の組み合わせやら復活作品やライブ盤など今は一体何年なんだ?ってくらいに古い連中が元気に頑張っている。目下気になるのはジェイク・E・リーの復帰作「RED DRAGON CARTEL」なのだが、それはもうちょい先ってことでその前にここのトコロ元気の良いマイケル・シェンカーの新作を早々に聴いたのでちょいと…。
2013年リリースの新作「Bridge The Gap」は前作「テンプル・オブ・ロック」のツアーでバンドとして一緒にやったスコーピオンズのリズム隊とヴォーカルにはドゥギーをそのままメンバーにした何とTemple of Rockというバンド名義での作品で、ココのトコロず〜っと元気にシーンで頑張ってくれているマイケル・シェンカーの勇姿は何とも微笑ましい限り。ディーンのフライングVに替えてからの音にも随分と慣れてきたのでマイルド感の足り無さなんかも、こういうもんだろうなくらいで聴けるようになってきた。そして新作「Bridge The Gap」はここ一連のアルバム「IN THE MIDST OF BEAUTY」や「テンプル・オブ・ロック」の作風とほぼ同じ感触ではあるものの、メンバーがメンバーなのでかなり一体感のある充実のアルバムとして仕上がっている感じ。やっぱりバンドらしい音ってのは重要だ。それと言うのもリズム隊の一体感や空気感がズレないってトコが大きいかな。ドゥギーの歌はライブを見る限りでは声に文句なくかなり良いじゃないかと思ってたけど、オリジナルなメロディになるとちょっとセンスに欠けるかな〜。そのヘンはヘタだけどゲイリー・バーデンの方が似合ってたってトコで、「IN THE MIDST OF BEAUTY」なんてのはそういう意味でマイケル・シェンカーらしい。前作「テンプル・オブ・ロック」はちょいとメロディセンスありすぎてキャッチー過ぎた感があったんだが、難しいものだ。
一方ギター的に聴いてみるとテクニックやフレーズなんてのはもちろん何の問題もなく、どころか相変わらずマイケル・シェンカー節バリバリのリフとコード進行の組み立てでちょいとヘンな音階でのリフなどもここ最近からよく出てくるようになってるし、ちょっと変拍子?みたいに聴こえるリフも増えてきている。しかしどの曲もリズムに大きな変化はなく、またバラード的なものや静か目な曲、ミドルテンポでの重い曲なども無いのでアルバム全体が一辺倒な印象を受ける。作品レベルはかなり上質なので古くからのリスナーは曲そのものは満足できるしギタープレイにしても相変わらず正確なタイム感とピッキングに安心するはず。ただねぇ〜、残念なのはさ、昔のあのメロディックでドラマティックでヨーロッパ的な感動する美しいフレーズは聴かれないってとこだ。手癖なのかな、速弾きとチョーキングとロングトーンの組み合わせはそりゃ見事ですが…、「Red Sky」とか「System Failing」みたいな感動的なまでのソロの組み立てとか「Captain Nemo」や「Into The Arena」のような教科書的なギターソロはないし、マイケル・シェンカー風のギターソロをそこかしこに詰め込んでギター好きを満足させてくれているという世界な感触。
アルバムとしては良い作品なんだけどなぁ〜、あのギターソロを聴きたいから何度も聴くっていう作品には仕上がってない。このメンツでの作品だから勿体無いなと。このくらいの楽曲だったらマイケル・シェンカーならいくらでも作れるだろうよ、って思うくらい個性的且つ独創性のあるものだけど、そこにやっぱりギターソロが美しく決まってくれてこそなんだよな〜、贅沢言うけどさ。昔の曲をライブで聴くのも良いけど新作でも感動したいんだよな。どうにも同じポジショニングでギターを手癖で弾いている、イングヴェイみたいなことからは脱出してほしいね。
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