Mott The Hoople - Wildlife

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Mott The Hoople - Wildlife (1970)
Wildlife

 ひとつのバンド毎にきちんとキャリアを追いかけて時代背景と共にそのバンドの音や本来ならば歌詞の意味まで汲み取って聴いて初めてそのバンドのファンである、と言えるのじゃないだろうか。それを言うと自分なんかは95%くらいはファンじゃない、と言える典型的な例になってしまうのであまり声を大きくして言えない話ではあるのだが…。それをやるとバンドの音が本当に面白く聴こえてくるから、逆に言えばそこまでやるとそのバンドに対してキライな音ってのは限りなく無くなってくる。意味があってこの音なんだ、とか歌詞なんだとかわかるからね。そうして制覇していって何度も同じアルバムを違うタイミングで聴くことを繰り返していくウチに色々な角度で聴けるようになるのだな。うん、まだ、その域には到達していないけど、結構な頻度でハマってきてるのがMott The Hoople。昔はどうにもグラム時代以降ばかりだったんだけど、ちょっと前辺りからグラム前の音が気に入ってる。恥ずかしながら未だファーストは制覇出来てないのだが…。

 1970年にリリースされたMott the Hoopleの三枚目のアルバム「Wildlife」は昔はカントリーチックな異色作、もしくは駄作として捉えられてて芳しくない評価をされていたようだが、時代が経つとね、そういうのあまり関係なくなるんだよ。こういうアルバムもあったんだ、って事実しか残らなくて、それをどういう風に聴くかと言うだけで当時の評論など大したことはないという風になる。いつもウチにコメントいただく方々は何故か年配のリアルタイマーが多いので当事こうだった、という貴重な意見をもらえることもあって、それはもう実体験としてのお話だから嬉しいし悔しいし羨ましいし、なんだが、それはそれとして今自分の耳で聴いてみてどうだろ?ってのもまた楽しいモノさ。30年以上前に聴いてそれっきりだった音でも今聴くと全然違う風に聴こえるんだからさ、せっかく音がそこにあるんだから楽しまなきゃね。

 んで、この「Wildlife」は一言で言えば「寂しい音」であってカントリーとかアメリカとかパブロックとかそういう単純なモンじゃない、と思う。ディラン好きなイアン・ハンターの個性が十二分に出てきて、どうだ?みたいな感じ。結果的にセールス面ではこの路線はバツだったんでやめちゃっただけで、こういう音もMott The Hoopleの面白さとして十分味わえるもん。何かねぇ、悲痛なんだよ、どの曲も。R&Rしてるんだけど突き刺さる音で…、そう感じる人がどれだけいるかわからないけど、歳と共にこういう切なさを実感するのかなぁ…、彼らこの時まだ20代だからそんなに悲痛感なんて無い筈なのに(笑)。英国のロックが飽きられないってのはそういうトコロにあるんだよね。誰がいつの時代に駄作だって言ったんだ?とんでもなく悲痛で寂しいけど素晴らしく心を揺さぶる作品じゃないか。今の季節なら余計に心に響くだろうし、「Lay Down」でその哀愁さはピークを極める…と思う。グラム以降のMott The Hoopleってのも良いけど、英国ロックバンドとしてもがいていた時期のMott The Hoopleも最高だよ。この数年後にはクイーンを前座に従えてライブツアーをしていたってのも有名なお話。今じゃ格が変わってしまったけど、この味はクイーンじゃ出せなかった魅力。聴いてない方、と言うか聴き直してみるとかなり印象変わる人多いんじゃない?いいよ。

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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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h-i-  
今となると

年を重ねるごとに好きになったバンドですね。高校生の時にレコード屋さんに薦められて初めて聴いても?でしたし。今更ながらこの時代のブリティッシュバンドの幅の広さに圧倒されます。

2013/12/01 (Sun) 20:19 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>h-i-さん

Twitterご無沙汰しちゃってますね…コメントありがとうございます。
最近Mottをよく聴いてらっしゃるみたいだったんで、ちょっと刺激受けてました(笑)。
ホント、昔はピンと来なかったんですよ。でも、何かいつしか凄くカッコ良いバンドってことに気づいて今に至る…それもそんな古い話じゃなくて、です。何か…染みるんですよねぇ…。

2013/12/03 (Tue) 00:34 | EDIT | REPLY |   
クリタカ  
おい、野郎ども!やっちまえ!!

 初聴きは「黄金時代」→「野郎ども」→「革命」→「ライヴ」。お次は少し飛んで「BRITISH LIONS」→チョット戻ってハンター抜きのMOTTの二枚→最後はこの「Wildlife」も含めアイランド時代の四枚でした。開き直った「野郎ども」以降の作品群と比べると随分おとなしい印象でした。
 バドカン結成時のメンバーでミック・ラルフス(元モット・ザ・フープル)・・・と紹介された記事を見た時は「はぁ?」っと思いましたね。だって当時CBS時代しか知らなかった私にとって、あのハデハデなヴァイオレンス軍団とどうもイメージが結びつかなくて(笑)。しかし売れなかった時期の「Wildlife」なんか聞いてるとそれも納得できますね。ラルフスのヘタウマヴォーカルはともかく、ギターの微妙なトーンやフィルはバドカンにそのまま持ち越されています。巧くはないがハンターのピアノやおとなしめの歌い方も味があるし、事のほか張り切ってるアレンのオルガンもとても曲調にマッチしていて意外な発見も出来ました。
 でもこのジャケの雰囲気はチョット怖いですね。こんな連中に林の中であったら身ぐるみはがされそうで・・・(笑)

2013/12/05 (Thu) 21:34 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>クリタカさん

モットがバイオレンスなバンドってのもイメージ付かなくってねぇ…。ラルフスなんてもっとですよ。んで、この音聴いて更にどうしてバイオレンス??みたいな(笑)。

2013/12/08 (Sun) 19:05 | EDIT | REPLY |   

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