Budgie - Power Supply

一直線に真っ直ぐにひたすらロックを刻み続けたバンド達、そんな中で大成するのはさほど多くのバンドではないし、そもそもそんな一辺倒なスタイルをやり続けられるほどのアホさ加減をどんだけの人間が持ち得るのか、そこが難しいトコロなんじゃないだろうか?継続ってのはチカラになるがそれもやはり大変な事なんだろうと。その点いつもながらAC/DCは感動的に素晴らしいと思う。いや、他にそんなに一辺倒に今でも生きているバンドってあまり見当たらないからさ。
Budgieの1980年のアルバム「Power Supply」だ。英国のハードロックがある種ぶった斬られた1970年中盤以降アルバムのリリースもなく、そのまま愛すべきB級バンドとして消えていく運命だったのがNWOBHMの波に乗り、再度メジャーシーンに復帰してきた作品として悪名を馳せている。自分的にはその前の2作に比べりゃ全然好きな部類の音を出してくれている。ただそれはBudgieとしての音というワケでもなく音の好みとしてのお話で、バンドBudgieとしてのあの勢い込んだツッコミさ加減からしたらどうしたんだ?器用になっちゃったじゃないか?と言いたくはなるが、それでも一辺倒さ加減は持ち得ているんで聴きやすいハズ。小細工が増えたのもしょうがないだろう。その辺は時代を経てから聴いていれば許せる範囲ですよ。間違っても今の時代にこんな音出せるヤツもいないし、何でまたこんなにマンネリなリフだけで曲を貫き通せるのかとも思うワケだ(笑)。
不思議なバンドです、ホント。巧いワケでもないし曲が良いワケでもない。魅力的なボーカルやギターと言うワケでもない…でも、何かどうなるんだろ?っていう怖いもの見たさ的な面白さがあって、そのチープさや勢い込み具合がユニークなワケ。もちろん初期のBudgieにはそれ以上の魅力が詰め込まれていたのだが、この頃になるとちょっと頭使い始めてる感はある…けど、けど、やっぱBudgieですよ(笑)。マニアには不評の時期らしいけど、そんなの気にしないで今聴いてみるとかなりイケてます。この金属音は相変わらずだし、曲の展開のダサさ加減もそのままだ。うん、悪くない…寧ろ良いです♪
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