The Pretenders - Get Close

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The Pretenders - Get Close (1986)
Get Close

 何か重いのが続いたな~と言う感じで、近年自分的には重いのは結構パスしてっているんだよね。もうそういう人生の重さを音楽でまで聞きたくないって言うか、実際生きてると重いワケだから音楽としては元来の音を楽しむという姿であってほしい部分が大きいからだと思う。ヘヴィな人生を静かな音で歌われても英語であろうともやっぱりわかるしさ、年を取ったミュージシャンがその年令の重さを出してしまったらそれは重いもん。若いのにそんな重さを出していた人たちってのもいて、それはある意味超越しているけど年取った自分からして今それを重く聴きたくないな、なんて。

 1986年にリリースされたプリテンダーズの4枚目の作品「Get Close」。そっか1986年だったのか、これ。もちっと古いかと思ってたけど割と新しいんだな。ともあれ、「Get Close」ではまだプリテンダーズというバンドであろうとする姿があるんだが、ここから先はどうにもクリッシー・ハインドの作品集って風味が強くなっていって今じゃプリテンダーズってのはクリッシー・ハインドの事みたいな感じだしな…、初期からここまではバンドの姿してるのに。だからここまでのリスナーは割と多いようで、その後は自分もそうだけどあまりきちんと追ってない。なんだろうね、バンドってそういう切れ目の作品ってのが大抵ある。聴くのは結構久方ぶりなんじゃないかな…いつもベスト盤聴いて満足してたからこういうタイミングでもないとアルバムに手を出さなくなっちゃったな。

 そっかこの頃ってキンクスのレイ・デイヴィスとも離婚して次のジム・カー…シンプル・マインズのね、と結婚して子供産んだ頃らしくて「My Baby」から始まる、割と愛に溢れた作品集になっているみたい。何か…人生謳歌している女性だな~と。自分のアイドルと結婚して子供まで産んで離婚して…それでも人生は進み続けて今じゃ親子の差があるくらいの若者と一緒になってるようだし、ロックだぜ(笑)。そんな様相が描かれているかのように優しい音がアルバム全体を包み込んでいて以前のような尖ったソリッドでシャープなビートロックの影はあまり見当たらない。どこか悟っちゃったんだろうな、みたいな音でもある。今聴いても何かノスタルジックに聴こえるんだから何歳だよお前、ってくらいだな。黄昏れるロックは今はいいや(笑)。

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フレ
Posted byフレ

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