Richard & Linda Thompson - Pour Down Like Silver

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Richard & Linda Thompson - Pour Down Like Silver (1975)
Pour Down Like Silver

 まだまだ時間をかけてきちんと理解していきたいと思っているギタリストの一人にリチャード・トンプソンがいる。トラッドフォーク系を漁っている時には必ず遭遇するので、いつもそんなタイミングで自分への戒めを思い出すのだが、なかなか手付かずのままという状況…それでも遅々ながらちょっとづつ聴いてはいるのでそれも良いな〜とか思ったのだが、やっぱりきちんとアルバムならアルバム単位で聴いていこうと言うことで本日はリチャード&リンダ・トンプソン名義での3枚目のアルバム「Pour Down Like Silver」なんてのを。

 1975年にリリースされた「Pour Down Like Silver」は当時イスラム教に改宗したリチャード&リンダ・トンプソン一家の象徴としてのアルバムジャケットだったようで、そのいかさまインド人みたいなジャケットの姿がアルバムへの取り組みを遠ざけてはいたのだが、内容についてはこの後の発掘ライブ盤「ライヴ1975」がとんでもなく凄まじくて良かったのでスタジオ作の「Pour Down Like Silver」も悪いはずもなかろうと。リンダ・トンプソンの歌声については特にアレもコレもなくって普通に女性シンガー的で個性的ではないからな〜という感じだが、やはりリチャード・トンプソンのギターの鳴りが興味深くなる。いつもながらアルバムのオープニングからして重く後ろ側に12弦的に鳴っている不思議なギターの音、しかも歪んでるんだけどフォークという定義でまかり通ってしまう不思議。このヘンからしてリチャード・トンプソンへの取り組みのハードルが上がるワケでして、いったどうなってるんだ?と。アルバムを聴き進めていくとそれはそれは多彩な楽曲が生み出されていて、リンダ・トンプソンの歌声は割と気にならなくなるくらいにリチャード・トンプソンのプレイに気を取られる。これは自分がギター好きだからだろうか?それとも他の人もそっちに気を取られるものなのだろうか?

 アルバムの印象としてはカラフルさはあるけど重さもやはりある。それはリチャード・トンプソン独特のギターによる重さ、自分が思うエレクトリックトラッドの全てに共通する重さでもあるので、それだけ多くにリチャード・トンプソンが関わっているかってことだ。いや、自分の知識の浅はかさだ。一体どうやったらこういう音なるんだ?フェイザーとかの影響もあるのだろうか?「Night Comes In」なんてリチャード・トンプソンの代表曲でもあるだろうけど、やっぱり見事な聴かせ具合だもん。どこかLed Zeppelin聞いているような感触すら味わえるし、だんだんと自分の熱が入っていくのもわかる。ホント、面白い人だ。

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