Midwinter - The Waters of Sweet Sorrow

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Midwinter - The Waters of Sweet Sorrow (1973)
The Waters of Sweet Sorrow

 季節の変わり目は好きだ。体調とか服装とかはともかく変わり目という変化しなきゃという意識が好きなのかも。人間歳を取っていくと徐々に変化を好まなくなる人が多いし、自分だってそうだと思う。聞き慣れた音楽を口ずさみながら聴く、朝起きて決まったパターンをこなす、夜はこうする…などなど完全に同じではないけど定型的なパターンの繰り返しにちょっとした変化が加わって人生が進むものだろうが、それを意識するのが季節の変わり目、とも言える。そんな状況もありようやくちょっとフォークを真面目に聴く気になってきたかなというだけのお話なのだが(笑)。

 1973年に録音されてリリースは…1990年代初期だったと思うStone Angelの前身バンドとして語られるMidwinterの「The Waters of Sweet Sorrow」というデモ作品に近い音。ただアコギとか歌とか生な楽器ばかりで録音されたフォークなのでデモってもそのままとも言えるし、そもそもデモではなくちゃんとした録音物だったのか違和感はあまりないと当時は印象を受けたな。この頃色々とフォークのヘンなのが発掘されてKissing Spellレーベルからウォーターハウスの絵画を貼り付けてリリースされてたから面白くて漁ってた中の一枚。その時は来歴とか大して知らなくて、へぇ〜、くらいなもんだったけどさ。Stone Angelだってそんなにメジャーなバンドじゃなかったしさ。んで、このMidwinterってのはボーカルがまた清楚なお嬢さんな声でして、そこに男性ボーカルの歌声も入るという典型的なフォークユニット+歌の世界で素朴、質素、陰鬱、でも清楚という要素で成り立っている音世界です。そこにはアシッドやサイケの要素もなく、プログレッシブな発想もなく、ただただ単調にアコギとタブラ?と歌が流れてくる世界で、聞いていると随分心地良い世界に浸れますが、途中で寝てしまえる感じか…。

 でも、これ、やっぱきちんと出来てる。ギターとかフレーズとか音色とか綺麗に弾かれているし、ジル嬢のボーカルはちょいと物足りなさはあるけど、これはこれで良いかというレベルにはあるし、普通のアマチュアじゃできない世界だもん。当たり前だけどやっぱStone Angelに繋がる世界ではある。昔コイツをCDで見つけた時、この絵って?みたいに思ってさ、日本のプログレバンドも同じ絵をジャケットにしてたし…ってのもあってウォーターハウスという人の絵画を知ったのだが、良いよね。絵心も知識もないけどこういうの好きだな。

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