C.O.B - Moyshe Mcstiff & The Tartan Lancers of the Sacred

0 Comments
C.O.B - Moyshe Mcstiff & The Tartan Lancers of the Sacred (1971)
Moyshe Mcstiff & The Tartan Lancers of the Sacred

 世俗的な出来事には割と無関心なので俗世間で楽しまれていることの大半を話されてもわからない、知らない事が多いし興味を持たない事も多い。野球とかサッカーとかAKBとか邦楽、映画やテレビ番組の話題などどれをとっても結構チンプンカンプンなのだ。そのヘンが好きな方からしたらコイツは何が楽しいんだ?と言う感じにしかならないし、じゃ、普段何してるんだ?と訝しがられるのも関の山、特に何してますと答える事もないのだがそれなりに忙しいのだな。だから他のことに手が回らなくて世俗的なところまで時間が作れないんだよ、ってのが自分の価値観。音楽を聴くのもそうだしもちろん調べるのもそうだし付き合いだってそうだ。結局物事の優先順位を自分の基準で決めて人生の時間を費やしていくしかないのだから出来るだけ有意義に無駄なく楽しく使いたいと思うだろう。だから故、つまらない音楽を聴いても、つまらないとは思わずに面白いだろうところを見つける方が前向き(笑)。

 1971年にリリースされたC.O.B=Clive's Original Bandのセカンドアルバム「Moyshe Mcstiff & The Tartan Lancers of the Sacred」は龍のようなヘンな生き物に乗って戦う兵士のジャケットで一見してこれはハードロックかヘヴィメタルな側面を持ったバンドだろうと思うんじゃないだろうか。もしくはデスやサイケみたいな世界とかさ、バンドとアルバム名のロゴだってその系統でよく使われる傾向のものだし、だから故予備知識無しではなかなかジャケ買いしてみるという気にはならない。自分はならなかった。しかし深く調べないとバンド名のC.O.Bだってよくわからないんだから困ったモンで、今の時代ならネットでちょこちょこっと調べればわかるんだけど昔はそうもいかないからいろいろな文献を漁るんだが、なかなか出て来ない。一般的に出てくる文脈はThe Incredible String Bandからの流れでクライブ・パーマー云々と出てくるくらいだろうか。そして肝心のその音世界についてはジャケットとは大きく異る世界だったと言うのも印象深い一枚。

 サイケ調とも言える質素なフォークなんだよね、C.O.Bってさ。こういうフォークってのはこの時期にたくさん出て来たけど生き残ってるのはまず見当たらないし、他の時代でもあまり聴かれない。消え去った音楽表現かもしれない。もちろん誰かの作品の一曲がこういった感じのフォークだってのはあるのだろうが、バンドとしてはほぼ見当たらない。C.O.Bもまたパーカッションとフォークギターや古楽を使いながらのコーラスワークも駆使するバンドで雰囲気にはどういうワケだか狂気が宿っているように感じるものが多い。この「狂気が宿っているような」ってのがやっぱりこの時代的なロック的フック。独特の世界観ではあるけど一連のバンドが同じようにやっていたこともあり短命に終わったバンドでもある。ちょいと残念だな。

Spirit Of Love
C.O.B.
Beat Goes On (2002-07-25)
売り上げランキング: 608,854






関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply