Forest - Forest

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Forest - Forest (1969)
フォレスト

 フォーク系統の音って最近キチンと聴いてないなと云うお話は先日書いたんだが、それでもコレクションとしては結構な数を占めていてそれなりにフォークは好きで集めてはいた。もっとも純粋にフォーク…トラッドフォークとするにはどうかと云うのが多いのでロック的なフォークも含めてという意味でしかないのだが、そうだな〜なんてライブラリを眺めながら、ふと聴いてみたフォレストというバンド。バンドってのかトリオってのかグループって云うに相応しいのかもしれんバンド。

 1969年にリリースされた最初のアルバム「Forest」だが、この後1970年にセカンド・アルバム「フル・サークル」をリリースして沈黙となってしまうハーベストからのバンドで、時代的なカテゴライズではサイケデリックフォークとも言われるのだが、ティラノザウルス・レックスみたいな感じを受けるサウンドだ。それは多分フォークギターとパーカッションの組み合わせがそう思わせる部分であって本質的な音楽性の話ではない。曲によってはデヴィッド・ボウイの初期作品みたいだったりするし、まぁ、その頃の12弦ギター持った連中なんかも似たような世界だったんだろうと。ただ、フォレストはその中でも結構ひとつの方向性を打ち出していたバンドな感じで、「Forest」でも十分にその資質を聴かせてくれてる気がする。この手のって曲が良いと判断されるのって間違いなくメロディしかないからどんだけメロディがきちんと出せてるかだろうと。そういう意味ではさほど出て来ない(笑)、けど、ティラノザウルス・レックスだってそうだろうと思えば大した差じゃないってことだ。う〜ん、じゃ何が…ってなるんだが、そのヘンは何とも…。

 非常に不安定な、と言うか細かいメロディで成り立ってて、コーラスワークからパーカッションギターももちろんだがドラムやベースは入ってなくてマンドリンとか室内楽的な楽器しか使われていないのでちょいと古典的、そしてやや狂気的とも言えるか。コーマスほどの攻撃性はないのでどっちかと言えば普通にフォークなのだがそれでもちょっとそんな雰囲気は持っているんで刺激される…そのヘンがこの時代の面白さだろうな。よくこれでフォークの世界に括られなかったな、と思う。聴いてみるとわかるけど、やっぱロック的な尖り具合ってのがあるから面白いワケで、人に勧めるほどのものじゃないけどこういう音を聞く人ってマニアだなと思ったりするか(笑)。

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フォレスト
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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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風呂井戸  
フォークって?

 私のかっての偏見では・・・・ロックとフォークには大きな違いを感じていました。(まさに昔話なんですが・・・今はこだわっていませんのでご了解ください)
はっきり言って昔、ロックは好きだが、フォークは嫌いという話。そのよるところはフォークとはどうも内容から、「俺は解っているが、おまえら解っちゃいないだろ」という印象が受けてとれた。そしてそう言うわりには、行動が無い。ただ解っている同士といって仲間で固まっているだけ。
 それに引き替え、ロックは「俺はこうなんだ、俺はこう思うんだ、解ってくれ、俺は訴えてるんだ。俺は突撃するぞ」というその違い。
 私はイデオロギーによるのでなく、そこに生きる者として旗を振った年代男。今は過去の話ですが・・・私の偏見はもう色あせていますがそんな感覚を持ったことを思い出します。

2013/10/25 (Fri) 09:31 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>風呂井戸さん

日本のフォークとロックって意味合いではそういうのあるでしょうね。アメリカのフォークや英国のフォークとなるとまた違ってきてて、そのヘンを纏めてフォークと言ってしまうんでぼやけてしまうのかな〜と思ったり。ただ、その日本の「フォーク」という言葉の持つインテリさ加減は大変わかりやすい書き方で助かります(笑)。

2013/10/27 (Sun) 22:03 | EDIT | REPLY |   

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