Steve Hackett - Voyage of the Acolyte

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Steve Hackett - Voyage of the Acolyte (1975)
Voyage of the Acolyte

 プログレ畑を漁り始めた頃に何とスティーブという名のギタリストが多いのだろう、と思って名前を覚えるのに苦労した記憶がある。スティーブ・ハウ、スティーブ・ハケット、スティーブ・ヒレッジなどなど…別にいいんだけどさ、イエス、ジェネシス、ゴングとどのバンドの人だっけ?みたいなことでして、誰がどこそこへ行って…とか名前がこんがらがってきて覚えにくかったなぁ…自分的にはこの人はこうだ、みたいな特色がきちんと把握しきれていない時に全部一気に聴いてたから余計にワケわからなくなってて当分混乱してた。ソロアルバムあたりに手を伸ばし始めても、あれ?どのバンドのスティーブ?みたいな感じ(笑)。アルバム聴いてて不思議な気分になるのもあってさ、大抵ギタリストってそのバンドの音の要になっててもおかしくないからソロアルバムでも同じような路線になる事が多いし、聴けばわかる。が、スティーブ・ハウみたいな人もいるんで何とも…。

 スティーブ・ハケットが1975年にジェネシス在籍時にリリースしたソロアルバム「Voyage of the Acolyte」はギタリストのソロアルバムという次元の作品ではなく、ジェネシスで取り上げてもらえなかったジェネシスらしい曲をきちんと形にしてリリースしました、というアルバムで、ジェネシスの表サイドがピーガブの世界だったとしたら本来ジェネシスが音楽的に辿る道だった世界が本作。初期ジェネシスの叙情性やプログレッシブ・ロックらしいプログレサウンドをそのまま奏でている音で、ギタリストという冠は多分不要、ジェネシスのアルバムです、これ。スティーブ・ハケットのソロ作とするからややこしいんで(笑)。フィル・コリンズもマイク・ラザフォードも参加してるしサリー・オールドフィールドまでも参加してるしピーガブがダメな自分はこっちのが全然好みな世界だね。その分ギタリストとしてのスティーブ・ハケットってどんなん?ってのが良くわからないんだけど、多分スティーブ・ハケットってプロデュースする側にいる人間なんだろうな〜ってのがわかる。ギタリストとしての人じゃない、ってことだ。

 昔からアルバムが名盤扱いされているけどスティーブ・ハケットという人の作品ってことで扱われていたから後回しだったんだよな。ジェネシスの音世界の派生ですってなればこっちのが全然良い。ある程度のパーマネントメンバーで続けていけば面白かったんだろうと思うが…そして結局ジェネシスからは離脱するんだから、まぁ、納得。ジェネシスである必要性がなくなっちゃうもんね。しかしスティーブ・ハケットの名で活動するには弱かったのも一理あり。難しいねぇ、その辺。ただ音的には相当評価されているんだから良いんじゃない?

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フレ
Posted byフレ

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