Orchid - Mouths of Madness

ヴィンテージロックとでもカテゴライズされている70年代風味なバンドの現代版の数々だが、それが面白い事に70年代のドイツのバンドと同じようにドゥーミーでサイケ、サバスやヒープ系の暗黒面からの影響下ばかりがクローズアップされているのだから世も末だ。言い換えるならばドイツに遅れること40年、ようやく世界各国にその波が来たか、とでも言うべきかも。やってることも音もヘタしたらテクニックもそんなに変わらんだろうし…、ってそれはそれである意味凄いけど、どうしたってオリジナルなモチーフがあるワケだからなぁ…。
カリフォルニアから出て来たOrchidというバンドのセカンドアルバム「Mouths of Madness」が何となく話題になってて…ってもどこでだ?って話だが、いや、自分のコレクションフォルダーの中にいつしか入っているじゃないか、って事でしてね…恐るべしこの某コレクションシリーズとしか言いようがない。正に自分の好みを予見して加えてくれているとしか思えない。そのOrchidなるバンド、とてもカリフォルニアとは思えない、ブラック・サバスの生き写しだ、と称賛ばかりが目に付くが、そんな予備知識なしに聴くと、ただ単にダサいアメリカのちょっとヘヴィーなバンドというところか。ただやっぱり古臭い音をモチーフにしているなってのはある。音だって別にサバス的なだけとは言えないと思うんだよなぁ、これ。どっちかっつうとBlue Cheer直系的な感じが強いが…、それじゃ面白く無いからそういうキャッチコピーなんだろうか。しかし、この古臭い音の作り方は今時は簡単に出来るんだろう。フレーズ自体はそこまで古臭くないけど、レコーディング手法が古臭い感じなのでヴィンテージ的雰囲気はキチンと出してる。しかし、このPV見たら誰でもサバスと思うわな。
う〜ん、何だろ?どっか響かない。音はヘヴィーでダークでルックスも強烈でも軽いんだよ。軽いってのもおかしな話だけど、何か重さが染み入って来ないと言うのか…、そこがやはりアメリカ産なんだろうか?今時そんなに差が出るとは思わないけど、やっぱりあるんだな、そういうの。もしかしたらドッタンバッタンの生々しい音空間が再現できていないからか?まぁ、この手の音としては売れやすい感じはするが、ちともうちょい、ってトコだった。
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