Moonrise - Stopover Life

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Moonrise - Stopover Life (2012)
Stopover Life

 この暑い真夏の盛りにどこかひんやりと涼し気でどちらかというと冬の様相すら感じさせるポーランド産プログレ系統ばかりを聴いてハマってみているのだが、なかなか奥深い。ただ、わかってきたことはさほど多くのバンドが世界レベルにあるワケでもなく、ある程度限られたバンドが突出しているかのようなので10バンド程度を網羅しておけばなんとかわかるかな、と。それでもアルバム数にしたら30枚以上にはなるだろうから結構なモンだが、幾つか聴いてきた中でそれなりにそれぞれのバンドの方向性とか軸ってのも見えてきたのでそのヘンをひとつの基準として聴いていこうかな、など。Riversideなどはもう一気に全部だし、Satelliteとかはこれからじっくりかも。この辺の系統のは系譜建てて聴いていかないと覚えきれんし(笑)。何せメンバーが被ってくるし主役が一緒だし、ってなことでね、なかなか…。

 まるで話が飛ぶんだけどもちろんポーランド産のバンドってことで一応プログレ的捉えられ方をしているようなので、どれどれ、と聴いてみたのがMoonriseというバンド。ジャケットも良いしさ、雰囲気あるかな〜ってことで2012年にリリースされたアルバム「Stopover Life 」です。これがだ…、どこがプログレだ?って話なくらいに独特な雰囲気の作品でして、紐解いてみるとメンバーにはサックス奏者がいるってことで、道理でサックスの甘い旋律が随所で、思い切り聴こえるハズだ。ゆったりとした、どちらかと言えば大陸的なムードの中で泣きまくるサックスやギター、そして憂いのある歌声が雰囲気の中の音をバックに流れていく、決して複雑で緊密な音を構築しているワケではなく、大らかに伸び伸びと彷徨う雰囲気が出ている作品で、プログレとは自分は思わないけど、かと言って普通にロックやポップかと言われるとちょっと首をかしげるしフュージョンに近いけど暗くて歌ものでもあるし、ヨーロッピアンジャズかってほどジャズじゃないし、なるほどプログレというジャンルに入れられるワケだ。メロディの旋律なんかはどこかRiversideとかを思い起こさせるものあるからやはりポーランド産だな〜としみじみと。

 Camelとかあのギターが泣き歌いまくる系が好きな人は良いかもしれない。構築美系が好きな人はちょっと違う。フロイド好きは…、ま、受け入れられるだろうけどスパイスがない、か。そう考えるとやはり独特の世界観に到達しているバンド、アルバムなのだろうと言う気がする。作品としてはかなり「良い」部類です。ロック度はさほどでもないけど、音楽的にはかなりレベル高いし聴きやすくテクニカルに凝っている部分もあるし、何よりもリラックスして聴ける音ってのが面白く、更にじっくり聴いても聴き応えのある音楽でもあるから幅広いんじゃないか。ジャケットも◯だし、今のポーランドはホント、どのバンドも世界に向けて気合入ってて良い感じ。面白いです。



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フレ
Posted byフレ

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