Fruupp - Future Legends

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Fruupp - Future Legends (1973)
Future Legends

 テレビの大画面化はコンテンツの大半をパーにしてるな、なんて思った。あまり見ないんだけど映画とか音楽ものとかは見るので疲れてぼ〜っとしたい時に何となく映画やってないかな…なんてチャンネル回すんだが、まぁ、それなりに知ってるのも知らないのもやってて適当に見てたりするのだが、人間ドラマ的なのは、そんなに感じないけどちょっと特撮入ってたりしてるとどうにも作り物っぽさとか照明による明かりとかが見えて来ちゃってよろしくない。映画の世界にのめり込めないのだ。SFとかなんてそうあるべきなんだけど、大画面で綺麗に見えるもんだから以前は目立たなかったチープさが目に付く。おかげで古い時代のSF的なのとかはあまり見なくなった。さりとて困るワケでもないのだが。フィルムでしっかり作られている作品は今のデジタル時代でも多分大丈夫だと思うんだけどね。ま、諸説諸々あります。

 1973年にアイルランドから出て来たFruuppと言うバンド、妖精の国周辺らしくスタジオに居着いていた幽霊から名前を拝借したということでFruupp。全員が納得する、ってトコロが面白いのだが、それはともかくながら1973年のファーストアルバム「Future Legends」です。時代もばっちり、やってる音楽もブルース・ロックを基調としながらもクラシック畑のセンスを大いに盛り込みながらやや仰々しく演劇風に歌を入れ、曲はそれなりに展開が多くプログレッシブという領域に入ってくるレベルのセンス。それでも最初に書いたように基本はブルース・ロックなので馴染みやすい。まぁ、今更ながらだが、聴いていて自分ってこういうバンドやりたかったのかも、なんて思ったりした。ブルース・ロック基本だけどちょいとそれだけじゃないよ、みたいなセンスを入れるって意味でね。ここまでチープな音作りってのはなかなか出来ないし、こんなにややこしい曲も作れないんだろうが(笑)。

 「Future Legends」はファーストアルバムなんだが、その後のバンドの方向性はもう少しまとまってくるのでやはり実験段階のアルバムと言えるんだろうな。演奏も無茶苦茶上手いワケじゃないけどもちろん聴かせるレベル、楽曲はヘンだからかなり面白い。印象のある名曲があるか?ってぇとちょいと違うんだが、それはもうこの時期の英国バンド皆さんに言えるお話で、その中でも4枚のアルバムをリリースし続けたってのはちょいとした実力バンドだったとの証でもあろう。実際に面白いし。もうちょっとまじめに聴き込んで見ようかなと思わせるバンドだ…ってかそうしよう(笑)。




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フレ
Posted byフレ

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クリタカ  
実力派バンド

 イアン・マクドナルド制作との事で話題になった「モダン・マスカレード」が初体験でした。プログレと紹介されていたのに「なんでギターが泣いとんねん?」という印象でいい意味で期待を裏切られましたが、割と好きで聴いた作品です。次は店頭でみつけた3rdでも印象は同じでした。しかし4枚も出してるとは知らず、ほか作品を追う事もありませんでした。
 この1stは初聴きですが、官能的なストリングスのイントロを冒頭に配し、どんどん引き込まれていきラストの曲が終わると「もういっちょう聴いてみるかいな!」と思わせる後引き感がたまりません。曲の展開はプログレなのにギターの人はどうしてもハードロックをやりたそうなプレイでなんだか健気。2ndは未聴ですが同じような雰囲気なのかしら?
 2年チョットの活動期間で4枚も出すんだから実力はあったんでしょうが、解散時は既に1975年...大物プログレバンドですら迷走し始める時期。彼等の様なマイナーバンドは居場所がなくなってしまったのでしょうね。勿体ない事です。

2013/06/26 (Wed) 23:32 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>クリタカさん

そうなんです、思い切りブルースギターで泣いてるっつうのがヘンでして(笑)。
2ndも似たようなモンなのでそういうバンドなんですよね、フループって。
そこだけでアルバム全部聴いてる気がしますもん(笑)。

2013/06/28 (Fri) 22:22 | EDIT | REPLY |   

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