Roger Waters - To Kill The Child / Leaving Beirut
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Roger Waters - To Kill The Child / Leaving Beirut (2004)

ちょっと前から「HOMELAND」という海外ドラマにハマっている。「24」の制作陣が手腕を披露した米兵がテロリストへと寝返った?様子を緊張感たっぷりに描いたドラマで、突っ込みどころ満載なドラマだな〜ってのはあるのだが、その緊迫感は凄い。そしてベイルートという町がこれほどまでにリアルに出てくることもあまり見ることがないのでこういうトコロなんだな〜と別の見方をしてたりして興味深い。レバノンの首都ベイルート…、この響きはとにかく危険性を高めると刷り込まれている世代なので大変魅惑的且つ危険な香りを孕んだ単語なのだ。いや、実際には単語じゃなくて街なので生々しいものなのだが、あまりにも自分的には現実離れしていて…。
ロック界広しと言えども、自分が敬愛するミュージシャン・アーティストの中ではトップ3に確実に入るのがロジャー・ウォーターズ。ピンク・フロイドと言うよりもロジャー・ウォーターズなんだよね。そのロジャー・ウォーターズが2004年にインターネット限定でリリースした「To Kill The Child / Leaving Beirut」を思い出した…思い出した、と言うよりも「Homeland」を見ていてそのストーリーが身に沁みてきたと言う方が適切だろうか。有り体に言えば2004年にロジャー・ウォーターズが感じた怒りと「Homeland」で繰り広げられるドラマは何も変わらない、全く変わることのない歴史の繰り返しだと言うことだ。そしてロジャー・ウォーターズの叫びはどこにも広がることなく一人のアーティストの遠吠えにしかならなかったのだろう。所詮世界はそんなものだ。ただ、ロジャー・ウォーターズというアーティストが発したメッセージはしっかりと一部のロックファンには染み付いているであろう、と思いたい。
「To Kill The Child / Leaving Beirut」はいずれも曲とか歌とか音楽性云々と言うようなものではなく、ロジャー・ウォーターズという表現者が言いたいことをとにかくキチンとメッセージとして伝えたいという方に主観が置かれていて、ほとんどがメロディというよりも呟きに近い。もちろんそれなりに韻を踏んだりメロディを持ったりコーラスが入ってきたりするのだが、それはエッセンスでしかないのは聴いていて明らかで、歌詞ありき、だ。それでもそのバックはいつものメンツ、アンディ・フェアウェザーロウやコーラス、バイオリンにはリリ・ヘイデンを配しているし、極上の面々でレコーディングされているのは言うまでもない。ただ、それらを超越したロジャー・ウォーターズのメッセージ性。何とも強烈。基本的に歌詞に興味があまりない自分でもさすがに「To Kill The Child / Leaving Beirut」は響いた。ここまでメジャーのアーティストが強烈に発信するとは…という意味でもだ。調べてみればロジャー・ウォーターズは子供の頃にベイルートを旅した事があり、その時の模様と現代のアメリカが成すベイルートに対する扱いなどと元々が反戦意識の高い人が皮肉と冷笑を込めて生み出したメッセージ・ソングとのこと。なるほど、ピンク・フロイド時代から更に進化し、「死滅遊戯」でこの手法が確立されたと自分は思っているが、重く印象的に、そして力強く訴えかける歌と楽曲の素晴らしさ。ロジャー・ウォーターズ劇場へようこそ、と言いたくなるほどの美しさがここにある。
さすがに近年ここまで強烈な新作をリリースすることはなくなっており、今ではノスタルジックな楽曲をライブでゴージャスに繰り広げるアーティストとしてアメリカでも重宝がられているが、最後に今の世界を強烈に皮肉ったインパクトあるアルバムでもリリースしてもらいたいものだと実は密かに願っている人なのです。自分の中ではピンク・フロイドという化け物を更に包み込んでしまっているのがロジャー・ウォーターズという認識で、正に圧倒される人の一人。ロックです。

ちょっと前から「HOMELAND」という海外ドラマにハマっている。「24」の制作陣が手腕を披露した米兵がテロリストへと寝返った?様子を緊張感たっぷりに描いたドラマで、突っ込みどころ満載なドラマだな〜ってのはあるのだが、その緊迫感は凄い。そしてベイルートという町がこれほどまでにリアルに出てくることもあまり見ることがないのでこういうトコロなんだな〜と別の見方をしてたりして興味深い。レバノンの首都ベイルート…、この響きはとにかく危険性を高めると刷り込まれている世代なので大変魅惑的且つ危険な香りを孕んだ単語なのだ。いや、実際には単語じゃなくて街なので生々しいものなのだが、あまりにも自分的には現実離れしていて…。
ロック界広しと言えども、自分が敬愛するミュージシャン・アーティストの中ではトップ3に確実に入るのがロジャー・ウォーターズ。ピンク・フロイドと言うよりもロジャー・ウォーターズなんだよね。そのロジャー・ウォーターズが2004年にインターネット限定でリリースした「To Kill The Child / Leaving Beirut」を思い出した…思い出した、と言うよりも「Homeland」を見ていてそのストーリーが身に沁みてきたと言う方が適切だろうか。有り体に言えば2004年にロジャー・ウォーターズが感じた怒りと「Homeland」で繰り広げられるドラマは何も変わらない、全く変わることのない歴史の繰り返しだと言うことだ。そしてロジャー・ウォーターズの叫びはどこにも広がることなく一人のアーティストの遠吠えにしかならなかったのだろう。所詮世界はそんなものだ。ただ、ロジャー・ウォーターズというアーティストが発したメッセージはしっかりと一部のロックファンには染み付いているであろう、と思いたい。
「To Kill The Child / Leaving Beirut」はいずれも曲とか歌とか音楽性云々と言うようなものではなく、ロジャー・ウォーターズという表現者が言いたいことをとにかくキチンとメッセージとして伝えたいという方に主観が置かれていて、ほとんどがメロディというよりも呟きに近い。もちろんそれなりに韻を踏んだりメロディを持ったりコーラスが入ってきたりするのだが、それはエッセンスでしかないのは聴いていて明らかで、歌詞ありき、だ。それでもそのバックはいつものメンツ、アンディ・フェアウェザーロウやコーラス、バイオリンにはリリ・ヘイデンを配しているし、極上の面々でレコーディングされているのは言うまでもない。ただ、それらを超越したロジャー・ウォーターズのメッセージ性。何とも強烈。基本的に歌詞に興味があまりない自分でもさすがに「To Kill The Child / Leaving Beirut」は響いた。ここまでメジャーのアーティストが強烈に発信するとは…という意味でもだ。調べてみればロジャー・ウォーターズは子供の頃にベイルートを旅した事があり、その時の模様と現代のアメリカが成すベイルートに対する扱いなどと元々が反戦意識の高い人が皮肉と冷笑を込めて生み出したメッセージ・ソングとのこと。なるほど、ピンク・フロイド時代から更に進化し、「死滅遊戯」でこの手法が確立されたと自分は思っているが、重く印象的に、そして力強く訴えかける歌と楽曲の素晴らしさ。ロジャー・ウォーターズ劇場へようこそ、と言いたくなるほどの美しさがここにある。
さすがに近年ここまで強烈な新作をリリースすることはなくなっており、今ではノスタルジックな楽曲をライブでゴージャスに繰り広げるアーティストとしてアメリカでも重宝がられているが、最後に今の世界を強烈に皮肉ったインパクトあるアルバムでもリリースしてもらいたいものだと実は密かに願っている人なのです。自分の中ではピンク・フロイドという化け物を更に包み込んでしまっているのがロジャー・ウォーターズという認識で、正に圧倒される人の一人。ロックです。
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